フェルスタッペンが激闘制しポールポジション! アロンソは0.08秒及ばず。角田裕毅は殊勝の9番手|F1モナコGP予選

 

 モナコ・モンテカルロ市街地サーキットを舞台にF1モナコGPの予選が行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得した。
 グランプリ2日目も現地は晴れ。きらびやかなモナコの街の上空は青々と澄み渡り、予選セッション前は気温は25度、路面温度は49度という絶好のコンディションだった。
 モナコGPは決勝でのオーバーテイクが非常に難しいことから、予選が非常に重要視される。また、通常は公道として使用されているため路面の改善幅も大きく、赤旗や黄旗が提示される可能性も高いことから、各車はQ1が開始されるとコース上に長く留まり、複数回のアタックを行なった。
 各車が2回目のアタックで大きくタイムを上げる中、ポールポジションの最有力候補のひとりであったセルジオ・ペレス(レッドブル)がターン1でクラッシュ……オーバースピードでコーナーへ進入したことでブレーキング時にリヤを流し、アウト側の”テックプロ”バリアにマシン左側を激しく打ち付けてしまった。
 このアクシデントにより、Q1は残り11分というところで赤旗中断。マシン回収やバリア修復さに作業を経て再開されると、中団チームの多くは新品タイヤを投入してドライバーをコースへ送り出した。
 その後も、各車がアタックを重ねるごとにタイムは向上し、タイムシートは目まぐるしく変わっていった。
 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは1分12秒644を記録してトップに。2番手にフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)と上位3名はユーズドタイヤでアタックしたドライバーたちが並んだ。
 一方でQ2進出の当落線上にいるドライバーたちは、残り2分あたりから3セット目のソフトタイヤを投入。そのひとりである角田裕毅(アルファタウリ)は、会心のアタックを披露し、1分12秒642でフェルスタッペンを0.002秒上回ってタイムシートのトップに立った。
 その後フェルスタッペンが1分12秒386でトップタイムを取り戻したものの、角田は2番手でQ2進出を果たした。
 結局Q1ではローガン・サージェント(ウイリアムズ)、ケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグ(共にハース勢)、周冠宇(アルファロメオ)、ペレスがノックアウト。昨年のウィナーは、最後尾から今年のレースに挑むこととなった。
 トップのフェルスタッペンから15番手通過のニック・デ・フリーズ(アルファタウリ)まで0.668秒と、非常に接近したQ1となった。
 15分間のQ2では、Q1同様にほとんどのドライバーが序盤からタイムを出していった。まずはフェルスタッペンが1分12秒038でトップに立つと、その後もコース上でアタックを継続し、1分11秒908までタイムを上げた。
 角田はタイミングをずらしてタイムアタックを行なったものの、トンネルからヌーベルシケインへの進入で左フロントタイヤをロックアップさせ、1回目のアタックはアボートとなった。
 残り5分を切るタイミングで各車はタイヤを履き替えて最終アタックへ。角田はまず7番手までポジションを上げ、続く最終アタックではタイムを改善することはできなかったものの、9番手で踏みとどまり、モナコで初のQ3進出を果たした。
 Q2もフェルスタッペンがトップ。2番手ルクレール、3番手アロンソというトップ3。ここで脱落となったのはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、デ・フリーズ、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ランス・ストロール(アストンマーチン)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)という5名だった。
 12分間のQ3が開始されると、各ドライバーが順々にピットアウト。1回目のタイムアタックを開始した。
 まずはフェルスタッペンが1分12秒102をマークするも、アロンソが1分11秒706でトップタイムを塗り替えた。そしてフェラーリ勢やジョージ・ラッセル(メルセデス)もフェルスタッペンのタイムを上回っていたが、コース上で周回を続けていたフェルスタッペンが1分11秒654で再び首位に躍り出た。
 ランド・ノリス(マクラーレン)はQ3進出を果たしていたものの、Q2終盤に左フロントをウォールに当てたことで、メカニックは急ピッチでの修復作業を強いられた。しかしQ3残り6分というところで作業は完了し、マクラーレンはノリスをコースへ送り出すことができた。
 アルピーヌ勢もこのタイミングで再びタイム計測を開始。エステバン・オコン(アルピーヌ)はここでセクター3で全体ベストをマークし、1分11秒533でフェルスタッペンの上に立った。
 ルクレールがそのタイムを1分11秒471でを塗り替えるも、続けてアタックを行なったアロンソが1分11秒449で暫定トップに。アストンマーチンのガレージは大いに沸き立った。
 しかし、喜びもつかの間。タイトル3連覇へ邁進中のフェルスタッペンはメインストレートでマシンをウォールに当てながらの渾身のアタックを成功させ、1分11秒365でアロンソを0.084秒上回った。
 フェルスタッペンとしては、これがモナコGP初ポールポジション。フロントロウスタートとなるアロンソは、パルクフェルメでフェルスタッペンとお互いの健闘を讃えた。
 ルクレールは予選3番手となったが、Q3でノリスのアタックを妨害したとして審議対象となっている。
 4番手には今週末速さを見せるアルピーヌのオコンが入り、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)を上回った。6番手にハミルトン、7番手にピエール・ガスリー(アルピーヌ)、8番手にラッセルと並び、角田はノリスの上9番手で予選を終えた。
 
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順位
ドライバー
タイム

平均速度

1
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