F1第8戦木曜会見:モナコでは噛み合わなかったフェラーリとサインツ。食い違いは解消「チームの説明は100%理解できた」
スペインGPが母国レースとなるドライバーは、直接的にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とカルロス・サインツ(フェラーリ)のふたり。しかし実はエステバン・オコン(アルピーヌ)も、スペインと非常に縁が深い。父方の祖父母が、スペイン南部マラガの出身なのだ。
Q:エステバン、あなたにとってスペインGPは、ホームグランプリのようなものですね。
オコン:そうなんだ。サーキット周辺にはたくさんの親族がいるし、何より祖父母はスペイン人だしね。モナコと合わせて、僕にとっては2週連続してほぼホームレースという感じだ
Q:そのモナコでは、素晴らしい結果を残しました。日曜夜の祝賀会は、さぞ盛り上がったんでしょうね。
オコン:かなりワイルドな一夜だったよ(笑)。でもシーズン序盤の不調を跳ね返そうと、みんなでハードワークをやってきた末の、最高のご褒美だったからね。そして今週末のスペインは誰もがよく知っているサーキットだから、これだけのアップグレードを施したクルマがどのような状態にあるのか、いいテストになるはずだ。その意味でも、すごく楽しみだよ
Q:3位になったモナコと、2年前の優勝したハンガリーでは、どちらがよかったですか?
オコン:どうだろう。確かにモナコはブダペストより、予選でいいラップを取ることがはるかに重要だ。でもブダペストの予選も悪くなかったし、競争力もあった。一方でモナコは優勝ではなかったわけだけど、表彰台に立つのは本当に久しぶりだった。純粋に実力で表彰台を獲得できたことは、特別なことだったよ
一方サインツにとっては8位という結果のみならず、チーム側との連携がうまくいかなかったという意味でも、決して楽しいモナコではなかった。レース中の無線では、かなり感情的になっていたサインツ。しかし会見の席では、チームとの軋轢はないことを努めて強調していた。
Q:モナコでの最初のピットストップを振り返ると、あなたとチームは異なるアプローチを取っているように見えました。チーム側はポジション維持を優先し、それに対してあなたはよりアグレッシブにオコンの順位を奪う戦略を望んでいた印象です。
サインツ:レースペースが予選一発の速さより少し悪いために、レース運びに対する疑問や批判は常につきまとう。でもチームはできる限りのことをやっていると思うし、僕もできる限りのことをやっている。
確かにモナコのあの時点では、食い違いがあった。でも今の僕らはメルセデスと選手権3位を争っているというのが、チームの視点だ。そこは僕も十分に理解している。すぐ後ろにルイス(・ハミルトン)がいて、ハードで非常に速いアウトラップを刻んでいた。なのでそのルイスからポジションを守ることが必要だと十分わかっていた。でもピットを出てエステバンの後ろに付いたときは、正直かなりイライラしたのも事実だ。
一方でチームからの説明は、100%理解できるものだったよ。あのときの僕は、ハードタイヤを雨が降るまで、あるいはセーフティカーが出るまで長引かせ、表彰台に上がるためにあらゆることをしようと集中していた。結局は、そうはならなかったわけだけど
スペインGPの舞台バルセロナ-カタロニア・サーキットは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)にとっても思い出の地だ。レッドブル移籍後の初戦だった2016年の同GPで、キャリア初優勝を果たしたからだ。
Q:2016年の初優勝レースを、改めてどのように振り返っていますか?
フェルスタッペン:あの週末は、本当にクレイジーだった。というのもレッドブルにはふたつのチームがあるけれど、当時の両チームのマシンは、運転のフィーリング自体まったく別物だったし、そもそもステアリングのスイッチ類の配置も全然違っていた。そういうのを全部覚えて、いざピットから出て行ったら、コクピットからフロントウイングが見えるくらいレーキ(前方への傾斜)が大きかったんだ。とにかくあの週末は、ずっと勉強の連続だったよ。愉快だったのは、レース前にマシンに乗り込む際、クリスチャン(・ホーナー代表)が「ポイントをたくさん獲って、とにかく楽しもう」と言ってくれたことだね。確かにものすごく楽しかったし、レースに勝てたのは本当によかったよ
フェルスタッペンはモナコで通算39勝目を挙げたことで、セバスチャン・ベッテルの持つレッドブルでの最多勝記録を更新した。そしてその勢いは、まだまだ止みそうにない。
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