フェルスタッペンが今季7度目のポール獲得。マクラーレンが2-3と躍進【予選レポート/F1第11戦】
7月8日、2023年F1第11戦イギリスGPの予選が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が5戦連続、今季7度目となるポールポジションを獲得した。2番手にランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。角田裕毅(アルファタウリ)は17番手で予選を終えている。
現地時間15時(日本時間23時)、イギリス・ノーサンプトンシャーにあるシルバーストン・サーキットを舞台に、気温21度、路面温度22度、湿度80%、路面は濡れた部分が残るも、雨は一旦上がり、曇り空のもと予選は開始された。なお、今大会ではC1タイヤがハード(白)、C2タイヤがミディアム(黄)、C3タイヤがソフト(赤)と、前戦よりも固めのコンパウンドが割り当てられている。
■Q1:ペレス、今季3度目のQ1敗退
全20台が出走する18分間のQ1、多くの車両がソフトタイヤでコースインするなか、フェラーリ勢、ハース勢、そしてローガン・サージェント(ウイリアムズ)の5台はインターミディエイトタイヤ(浅溝/緑)でコースイン。ただ、インターミディエイト勢は1周でソフトタイヤに履き替える。
雨雲接近の予報もあり、各車足早にアタックに入る。真っ先にアタックに入ったのは地元のルイス・ハミルトン(メルセデス)。しかし、そのハミルトンはターン15でリヤが流れスピンを喫しコースオフ。幸いコース復帰を果たすことが叶った。
そんななか、フェルスタッペンが1分33秒535をマークし暫定トップに浮上。しかし、その直後にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が1分31秒437とをマークしフェルスタッペンを突き放す。
フェルスタッペンが2度目のアタックを試みるも、記録は1分32秒145となり、アロンソに0.708秒届かない。しかし、路面コンディションは徐々に改善していたこともあってか、セッション残り9分40秒というところでジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分31秒414をマークして暫定首位に浮上。
しかし、そんなラッセルのタイムをアロンソが0.684秒上回り、再びトップに浮上。ただ、小雨が降る残り8分というところでフェルスタッペンが3度目のアタックでアロンソのタイムを0.011上回る1分30秒719をマークする。
そんななか、ケビン・マグヌッセン(ハース)がターン15走行中にいきなりパワーユニット(PU)が停止し、ターン15立ち上がりのコース上にマシンを止めてしまう。これによりセッション残り3分11秒というところでセッションは赤旗中断となる。
セッション再開直前、暫定首位のフェルスタッペンはガレージ出口のウォールにフロントウイングをヒット。フェルスタッペン「アンダーステアでグリップがなかった」と無線。フロントウイングを交換し、セッション再開と同時にコースインを果たした。
幸い雨は降らず、全車がソフトタイヤを装着。路面が乾きつつあることから、各車のタイムアップは著しくどんどんと1分29秒台に突入。トップが次々と入れ替わる状況に。そんななか、1分28秒917でQ1トップタイムをマークしたのはランド・ノリス(マクラーレン)だった。2番手にルクレール、3番手にラッセル、4番手フェルスタッペン、5番手ランス・ストロール(アストンマーティン)となった。
16番手はセッションリスタート時に早めにアタックにはいったセルジオ・ペレス(レッドブル)。そして17番手角田、18番手周冠宇(アルファロメオ)、19番手ニック・デ・フリース(アルファタウリ)、20番手マグヌッセンの5台がQ1ノックアウトとなった。なお、ペレスは今季3度目のQ1敗退となった。
また、11番手でQ2進出を決めたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)だったが、セッション終了後にコースサイドにマシンを止め、無線で「ノーパワー」と呟いた。
■Q2:マクラーレン勢が好調見せる
15分間のQ2がスタートすると、シルバーストンに日差しが差し込む。ただ、予報によってはセッション中の降雨の可能性も残していたようで、14台は早めにアタック入り。まずはアロンソが1分30秒660をマーク。そのタイムを1分29秒427をマークしたノリスが上回る。
フェルスタッペンも最初のアタックではノリスに0.078秒届かない。そんなフェルスタッペンを上回り、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が0.044秒差の2番手に続く。またオスカー・ピアストリ(マクラーレン)も最初のアタックで4番手につける。
残り10分を切り、アロンソが2度目のアタックを敢行。ここで1分29.052をマークし、ふたたびトップに浮上する。また、シャルル・ルクレール(フェラーリ)も2度目のアタックで3番手に浮上するが、そのルクレールを上回り、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がアロンソから0.100秒差の2番手に続く。
残り5分、フェルスタッペンが1分28秒570をマークしトップ浮上。その直後にピアストリが0.003秒差でフェルスタッペンを上回る。だが、そのタイムを1分28秒545をマークしたハミルトンが上回り、イギリスの観客の歓声が上がる。しかし、そこから間も無くノリスが1分28秒042と、ハミルトンを0.503秒引き離すことに。
路面の改善は顕著となるなか残り2分をきり、各車Q2最後のアタックへ。ほぼ全車が自己ベストを更新し、ラストアタック勝負となる。そのアタックでフェルスタッペンが1分27秒702をマーク。また、ピアストリも1分27秒845で2番手に浮上し、ノリスとともにマクラーレンが2-3を築く。4番手アルボン、5番手サインツ、6番手ルクレール、7番手アロンソ、8番手ハミルトン、9番手ガスリー、10番手ラッセルまでがQ3進出。
11番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、12番手ストロール、13番手エステバン・オコン(アルピーヌ)、14番手サージェント、そしてQ2出走できなかったボッタスの5台がQ2敗退となった。
■Q3:フェルスタッペンが5戦連続PP。マクラーレン勢が2-3で続く
ポールポジションを決める最終Q3は12分間。コンディションはドライへと変わったこともあり、このQ3ではDRSが使用可能となった。
残り10分を切り、まずは9台がユーズドのソフトで最初のアタック入り。ハミルトンが1分27秒717をマークするが、ただひとりQ3最初のアタックでニュータイヤを投入したフェルスタッペンが1分27秒084を叩き出し、0.623秒差でトップに浮上する。
全車が最初のアタックを終えた時点で、フェルスタッペン、ハミルトン、ピアストリ、ルクレール、サインツ、アロンソ、アルボン、ガスリー、ラッセル、ノリスというオーダーに。全車ニュータイヤに履き替え、残り3分20秒を切ったところから2度目のアタックに入るべく続々とコースイン。
チェッカーが振られるなか、ルクレール、サインツがタイム更新もフェルスタッペンには届かない。そんななか、ノリスが1分26秒961でトップに、またピアストリが3番手に浮上しシルバーストンに歓声が上がる。そのままノリス初ポールかとも思われたが、その直後にフェルスタッペンが1分26秒720でトップを奪い返し、5戦連続、今季7度目となるポールポジションを獲得した。
フェルスタッペン以下は、2番手ノリス、3番手ピアストリでマクラーレンが2-3。4番手ルクレール、5番手サインツ、6番手ラッセル、7番手ハミルトン、8番手アルボン、9番手アロンソ、10番手ガスリーと続いた。
2023年F1第11戦イギリスGP決勝は、7月9日(日)の日本時間23時にスタートを迎える。
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