【角田裕毅F1第15戦分析】ウイングの修正により挙動は安定も、複数のコーナーでロス。僅差でQ3進出ならず
F1第15戦イタリアGPの初日のフリー走行を終えた後、角田裕毅(アルファタウリ)はこう語っていた。
「自分のドライビングもまだまだ突き詰めるところがあるのですが、クルマのほうも、何かを変えないとトップは難しいという感じです」
4本のストレートがある高速コースのモンツァは、ストレートラインスピードが勝負となる。そのため、各チーム、このイタリアGPにはリヤウイングを寝かせた仕様を持ち込む。
アルファタウリは第13戦ベルギーGPで使用したリヤウイングをさらにモンツァ用にモディファイした超ローダウンフォースのリヤウイングを持ち込んだ。しかし、それが少し薄すぎた。
「ストレートスピードは上位にいるのでいいと思うんですが、それを意識しすぎて、少しダウンフォースを削りすぎたかなという感じで、コーナーで苦しんでいます。そのへんのバランスをこれからエンジニアと話し合いたいです」
一夜明けた土曜日のアルファタウリは、この空力仕様を見直した。チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズはこう語る。
「リヤウイングを少し立てた。バランスを取るために、リヤウイングに合わせてフロントウイングも立てた」
これにより、フリー走行3回目から、角田はコーナーリングで安定するようになった。それは角田が4番手でQ1を通過していたことでもわかる。もちろん、Q1の4番手という結果は、角田が温存していたハードのニュータイヤをQ1にすべてつぎこんだことも大きく関係しているが、久しぶりにQ3を狙えるスピードが土曜日のアルファタウリにはあった。
しかし、角田はQ2の最後のアタックを終えた時点で10番手にとどまり、角田より後からアタックしていたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)にかわされて、予選は11番手に終わった。
予選後、角田は落ち込んでいた。
「うーん、最終的に自分が持っている力を最大限出しきれなかったので、フラストレーションがたまる予選となりました。最後はもっといいラップができたと思うから、かなり悔しいし、自分に失望している」
なぜ、いいアタックができなかったのか? 角田は言う。
「ターン4、5とターン7、8、9、10でロスしました」
そこで角田はミスしたと言う。
「Q3進出を狙えるだけのペースはあったと思うので、チームには申し訳ない」
11番手で悔しいと思える速さがいまの角田とアルファタウリにある。日曜日のレースに期待したい。
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