「F1マシンでの鈴鹿は経験したことがないものになる」タイヤテストも消化し忙しい初日を終えたローソン/F1日本GP密着
負傷したダニエル・リカルドの代役としてF1第14戦オランダGPから角田裕毅のチームメイトとしてアルファタウリのマシンを駆るリアム・ローソンにとっても、日本GPは、ある意味ホームグランプリだ。レッドブルのリザーブドライバーを務めながら、今年から日本で全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦しているからだ。
「チームメイトが日本人だから、ほとんどの日本人はユウキを応援しに来るんだろうけど、僕も今年日本でレースをしているので、スーパーフォーミュラのファンに会えることをとても楽しみにしている」
そう語るローソンは、木曜日にチームのホスピタリティハウスを訪れた地元の小学生からの折り鶴のプレゼントに喜んでいた。
「確かに今年はスーパーフォーミュラ選手権に参戦しているので、鈴鹿はよく知っている。レースはまだ1回だけど、シーズン前にテストで何度も走っているからね。大好きなトラックだよ」
しかも、前戦シンガポールGPでは3戦目にして、うれしい初入賞を飾ったばかり。「シンガポールでタフなレースディスタンスを走り切って、F1初ポイントを獲得できたことは本当にうれしかった」と、ローソンは追い風に乗って、鈴鹿にやってきた。
だが、ローソンは現実もしっかりと見つめていた。
「スーパーフォーミュラのマシンはほかのカテゴリーのマシンに比べれば、かなりダウンフォースがあるけど、それでもF1マシンには及ばない。F1マシンとはフィーリングが違って、かなり独特な部分もある。だから、F1マシンでの鈴鹿は、僕にとって、いままで経験したことがない時間となるだろう」
そんななか、ローソンは1回目のフリー走行からいきなりトップ10内に入るタイムを叩き出した。ところが、フリー走行2回目では、15番手に終わった。
「シンガポールと鈴鹿はまったく違うサーキットなので、現段階でアップデートについて多くを語るのは難しい。木曜日にも言ったように、アップデートの効果を最大限に発揮させるにはもう少し時間がかかる。いまはどこをどう改善できるかを学び続けているところだ」
さらに日本GP初日はピレリによるプロトタイプのタイヤテストも組み込まれ、忙しいプログラムが準備されていた。1周でも多くのラップを走りたかったローソンにとっては、初日15番手はそんななかで記録されたタイムだった。
「フリー走行1回目がいい滑り出しだったから、2回目は少しトリッキーだったね」
それでも、ローソンに焦りはない。
「まだ予選と決勝までには、学ぶのに十分な時間がある」
たったひとりの現役スーパーフォーミュラ・ドライバーの日本GPの戦いは、始まったばかりだ。
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