順位を戻すことに腹を立てたガスリー。一方オコンは「ポジションを上げられなかったら戻すもの」だと主張/F1日本GP
アルピーヌのピエール・ガスリーは、F1第17戦日本GPの最終ラップにチームメイトのエステバン・オコンとポジションを入れ替えさせられたことに不満を持っている。ガスリーはオコンよりも速かったからだが、この議論は状況を考えると妥当ではないとオコンは主張している。
鈴鹿でのレース終盤にオコンは9番手、ガスリーは10番手を走行しており、前方のフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に追いつこうとしていた。ガスリーのより新しいタイヤと速いペースを活かして、アロンソをオーバーテイクするために、アルピーヌはオコンにガスリーを先に行かせるよう求めた。
しかしガスリーもアロンソを追い抜くには力が及ばなかった。そのためレースの最終ラップにアルピーヌのピットウォールは、ポジションをオコンに戻すようにガスリーに求めたが、その要求にガスリーは激怒した。
「待って、どういうことなんだ? 冗談だろう」とガスリーはレースエンジニアのカレル・ルースに言った。
「何を言っているんだ? 僕の方が速かったしタイヤも新しい。いずれにせよ僕は彼をオーバーテイクしていただろう」
ルースは、この件はレースの後で対処すると返答した。
「ポジションを交換してくれ。今は何も言う必要はない。後で話し合おう」
腹を立てたガスリーは、この呼びかけに異議を唱え続けたが、最終的には応じ、最後にはっきりと「ありがとう、まったくの冗談だ」と言い放った。
オコンはアルピーヌの選択を擁護したが、それは彼がこの指示によって利益を得たからではなく、チーム内では常に明確になっているポリシーに従って行われたことだからだ。
「僕はこのチームに4年いるけれど、フェルナンド(・アロンソ)がいた時もこのルールは常にあった。今回の場合は僕がピエールにポジションを譲ったけれど、一方のドライバーがポジションを交換してそのままでいたかったら、彼は前方のポジションを獲得しなければならない。そうできなかったら、チームメイトにポジションを戻すものなんだ」とオコンは説明した。
「僕たちはいつもそうしてきた。僕が逆の立場だったら、間違いなく同じようにするよ。でもコース上で戦う方がいいけれどね。僕はどちらかというと昔ながらの人間なので、ポジションを入れ替えてほしいと頼むことはない」
「でも、順位をいくつも上げ、フェルナンドを捉えてさらにポイントを獲得するというチームの観点は理解している。でも残念ながらそうはならなかった」
「僕たちはポテンシャルを最大限に発揮したと思う。これ以上のものはなかった」
オコンにとって、自分の方が速いからポジションをキープしてもいいはずだというガスリーの主張は「妥当」ではないという。
「それは妥当とは言えない。ポジションを得るためには望む速さで走れるようになるまでコース上で戦う必要があるし、行動を起こさないのなら、誰が脇にどくように促されるかわからない」とオコンは語った。
「それ以前は僕が前にいた。どうすればチームとしてよりよい策が取れたのか、もちろん話し合うことになるだろう。でも2021年のブラジルでのフェルナンドや、ソチでのダニエル(・リカルド)のケースを見ても同じだった」
「僕はダニエルとフェルナンドにポジションを譲った。チームオーダーが常にあることを僕は知っているし、驚くことはなかった」
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