マシンや戦略に不満を示したアロンソ。代表は「我々はそれをモチベーションと捉えている」と前向きな姿勢を示す
シーズン開幕からの8戦のうち6戦で表彰台に上がったフェルナンド・アロンソとアストンマーティンとの関係は、カナダGP以降AMR23が競争力を失っていることから、厳しい局面を迎えているようだ。それでも唯一オランダGPは戦略が最終結果の鍵となり、アロンソは2位でフィニッシュした。しかしこの3戦でアロンソは6ポイントしか獲得していない。日本GPでのアロンソの無線メッセージは、マシンのスピードやチームの戦略に不満があることを明確に示していた。
日本GPの決勝レースにおいては、アロンソはファーストラップでは順調で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とセルジオ・ペレス(レッドブル)の接触の恩恵を受けて順位を4つ上げ6番手となった。だが早めのピットストップをした後にチームに対し、「僕をライオンの群れに投げ込んだな!」と発言。レース終了後もアロンソは非難をやめず、次のように説明した。
「最初のピットストップが早すぎたと思うので腹が立った。今日は速さがあったと思う。ペースの点では思っていた以上の速さがあった。僕はフェラーリ勢の後ろで、ハミルトンの前にいて、それほどプレッシャーはなかった。12周目にピットストップをしたと思う。角田(裕毅)をカバーするためだったが、それは少し予想外だった」
「そのピットストップの後、その瞬間からレースは非常に長くなった。あれはミスだったかもしれないが、今そう言うのは簡単なことだ。最終結果は、トップチームに続いてほぼ間違いなく8位になると思ったけれど、それがレースを大きく変えることはなかった。僕たちは次のレースに向かっていく」
その後、冷静になろうとアロンソは調子を変えて次のように語った。
「議論はしなかった。ピットストップが早すぎたことはわかっていたし、それは問題ではない。恩恵を受けることもあれば、学べることもある。さっきも言ったように、最終結果がすっかり変わることはなかった」
その後ペレスの後ろで多くのタイムを失ったアロンソは、2回連続で遅いマシンの後ろで足止めされることになった。シンガポールでは、無線でマシンのストレートスピードが足りていないことに不満をこぼした。まるで過去、特にマクラーレンとアルピーヌでの最後の年月にそうしていたようにだ。しかし2度の世界チャンピオンであるアロンソは、F1の公式放送が、彼がチームに不満を持っている印象を流していると非難した。
「僕は怒っていないし、昔ながらのFOMの無線と同じで、完全に文脈が無視されている。ストレートで自分より遅いマシンの後ろにいて、DRSを開けると引き離されるような時、他のドライバーが何を言うのか正確には僕はわからない」
「今言ったように、他のドライバーが何を言うのかは知らない。もしかしたら『大丈夫、後ろにいられてうれしいよ』と言っているかもしれない。でも僕は彼らをコースでオーバーテイクするモチベーションを持ちたいと思っている。DRSを開けても僕は遅かった。違う戦略を求めてピットストップし、彼らを負かした。たとえ無線がハイライトになっても、コース上の全員を打ち負かすことが、僕たちのやり方だ」
アロンソの無線でのコメントに対して、チーム代表のマイク・クラックもその妥当性を重要視せず、次のように主張した。
「20人のドライバーの無線を聞くことができるが、誰もが本当に厳しく熱心だと思う。ドライバーがそうでなかったら、そもそもドライバーは何者なのだろう? 私は問題ないと思う。我々はそれをモチベーションと捉えるし、異なる見解に対してはいつも前向きだ。だからまったく問題はない」
積読本や購入予定の書籍の情報を投稿しています
小説/開発/F1&雑談アカウントは、フォロバを返す可能性が高いアカウントです