MotoGPの”ギャラ”はあまりにも安すぎる? 参戦ライダーたちがドルナに対し、懸念を表明

 

 MotoGPに参戦中のライダーたちは現在、非常に安価な報酬でチームと契約を結ばざるを得ない状況にあるという。これについてライダーたちは、金曜日の夜に行なわれた安全委員会の会議の際に、シリーズを運営するドルナのCEOであるカルメロ・エスペレータに対し、懸念を表明した。
 各グランプリの金曜日夜には、参戦中のライダーも参加して安全委員会の会議が行なわれる。今回のフランスGPの際には、ドルナのエスペレータCEOも参加。ここでライダーたちはエスペレータCEOに対して、現在の待遇面での懸念を訴えたという。
 現在MotoGPのライダーたちは、以前に比べれば非常に安い報酬でチームと契約しなければならない状態にある。また、特にMoto2やMoto3クラスでは、チームの方に契約の主導権があり、一方的に解雇される可能性も高い。実際最近では、Moto2クラスのロマーノ・フェナティがスピードアップから一方的に契約を破棄されるという事態も起きた。
「ほとんどのライダー、特にMoto3とMoto2のライダーは、チーム側が一方的に彼らと決別することを決断した場合には、完全に無防備だ」
 今回の会議に出席したある人物は、motorsport.comに対してそう語った。
「我々はフェナティの問題について、カルメロと話し合った。チームがライダーを解雇したいと思えば、彼らはそれをする。しかしライダーがチームを離れたいと思っても、一方的にチームを離脱することはできないんだ」
 ただ今回の会議の話題は、新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以来、多くのメーカーがライダーの報酬を著しく引き下げたことに集中した。実際2023年の契約交渉においては、多くのライダーが予想された額、そして本来の価値をはるかに下回る額で契約が打診されているようだ。
 アプリリアのアレイシ・エスパルガロは先月のアメリカズGPの際に、チームとの契約更新の最初の話し合いは、条件面であまりにも大きな隔たりがあったため、「悲しかった」と明かしている。
 またジョアン・ミルのマネージャーであるパコ・サンチェスはフランスGPの木曜日、今季限りでのMotoGP撤退を検討していることを明らかにする前のスズキから提示されていた条件は、受け入れられないほどのモノだったという。
 噂によればミルに提示された金額は、現在の1/3程度だったとされている。それが事実であれば、2019年にMotoGPデビューを果たした時の報酬よりも少ないということになる。
「ファビオ・クルタラロがMotoGPに昇格してきた時、彼は80000ユーロ(現在のレートで約1070万円)で契約しなければいけなかった。この金額は、チームが現在も何人かのライダーに支払っている額だろう」
 会議に出席した別の関係者は、motorsport.comにそう語った。
 この会議でエスペレータCEOは、新型コロナとウクライナの問題によって引き起こされた現在の経済状況が、メーカーを苦しめているとライダーたちに説明したと言われている。つまりMotoGPは現在、非常に不安定な状況に直面しており、その際たる例がスズキの撤退騒動だということだ。
 あるライダーは匿名で次のように語る。
「MotoGPは大きなショーであり、大きなビジネスだ。そして多くの金額が動く。僕らライダーは、このサーカスの道化師みたいなモノだ」
「僕らは現在の状況を理解している。でも、無報酬でレースをすることなんてできないよ」
 MotoGPと同じように世界中を転戦するF1では、ドライバーたちがGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション)を結成し、非常に大きな力を持っている。そしてその代表となるドライバーが選出され、F1やFIAなどとの交渉を優位に進める一助になっている。
 MotoGPでも同様の組合を組織するということがこれまでにも何度も話し合われてきたが、実を結ぶことはなかった。
 レプソル・ホンダのポル・エスパルガロは、フランスGPの金曜日に、そういった組織の結成が話し合われことがあるのかと尋ねられると、リーダーに適切な存在がいないと語った。
「ライダーの協会を設立するために、十分な関心を持ったリーダーがいなかった」
「間違いなく最適なのは、バレンティーノ・ロッシだった。何度も議論されたが、彼はそれを進めていくための一歩を踏み出すことはなかったんだ」
 
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