ハミルトン、19番手から挽回し5位「トップ勢に近いペースで走れた。パンクがなければどこまで行けたかな」/F1第6戦

 

 2022年F1スペインGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは5位を獲得した。スタート直後、ケビン・マグヌッセン(ハース)が仕掛けてきた際に接触、ハミルトンのタイヤはパンクし、ピットに戻らなければならず、1周目に19番手まで後退、トップとの差は50秒以上に広がってしまった。

 しかしレースペースは非常に良く、51周目にはその時点でのファステストラップを記録、セーフティカー出動がないなかで、60周目には4番手に浮上した。ジョージ・ラッセルの後ろのその位置でフィニッシュするかに思われたが、メルセデスの2台に水漏れの問題が発生、確実に完走するためにペースを落とすようチームから指示され、いったん抜いたカルロス・サインツ(フェラーリ)に抜き返されて、5位でチェッカーを受けた。

 チーム代表トト・ウォルフは、「ルイスのマシンは今日のレースで最速だったと思う」と語った。
「一時は(トップから)50秒遅れの位置を走ることになった。ドライバーにとっては困難な状況だ。だが我々は諦めなかったし、終盤の彼のペースは素晴らしかった。(アクシデントがなければ)優勝争いができただろう」

2022年F1第6戦スペインGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2022年F1第6戦スペインGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
決勝=5位
6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト→ミディアム→ソフト

 後方から挽回できたことに感謝の気持ちでいっぱいだ。懸命に取り組み、素晴らしい仕事をして、これだけの改善をもたらしてくれたチームに感謝している。

 レース中、マシンの感触はとても良かった。トップグループのペースに近づけたのは素晴らしいことだよ。

 スタート直後にタイヤがパンクしたのはついてなかったね。それでも僕は諦めなかった。それが今の僕たちだ。

 今日は予報よりも気温がずっと高くなり、誰にとっても厳しいレースになった。終盤にはマシンを冷やすために、スロットルをあまり開けないようにして走らなければならなかった。ストレートではエンジンにフレッシュエアを送り込んでクールダウンするため、リフトしなければならなかったんだ。

 最後方から上がってきたというのに、サインツにポジションを譲らなければならず、本当に悔しかった。一時は30秒もの遅れを取っていた。ほとんど無人の地だよ。そんなに後方を走っているのは、恐ろしい気分だった。それでも諦めずに、プッシュし続けて、良くなることを信じて、前に進み続けるしかない。

2022年F1第6戦スペインGP決勝 アクシデントで後方に順位を落としたルイス・ハミルトン(メルセデス)
2022年F1第6戦スペインGP決勝 アクシデントで後方に順位を落としたルイス・ハミルトン(メルセデス)

 僕たちのマシンはまだバウンシングが出ているけれど、コーナーだけで、ストレートでは出なくなった。以前と比べるとそれほどひどくない。チームの皆は懸命に努力してくれている。いずれはこの問題を解決できると信じているよ。

 今回、序盤に問題に見舞われなかったら、どの位置でフィニッシュできただろうね。トップグループの一部のマシンに近いペースがあると分かったのはいいことだ。

(最後方に落ちた時)チームからは、8位でフィニッシュできるかもしれないと言われた。8位は素晴らしい結果には思えないよね。でも少なくともポイント圏内には入ってやろうと思った。そしたら実際には4位争いができたのだから、すごくうれしい。今後のレースでもこういう状態が続くといいね。

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