2022年のF1も、伝統のモナコに帰ってくる。第79回モナコGPである。
　F1世界選手権の初年度、1950年から開催されているモナコGP。しかしF1創設前の1929年からモナコGPは開催されており、今回が79回目となる。
　直線はほぼなし、コース幅も狭く、コーナーは実にタイト……ウォールがコースを覆っているため、多くのコーナーが先の見えないブラインドコーナーとなっている。平均速度も遅いため、F1の通常のレギュレーションとは異なり、レースは総走行距離260km程度に抑えられている（通常は305kmを超えた最低周回）。
　かつてはアイルトン・セナやミハエル・シューマッハー、最近ではニコ・ロズベルグなどが得意としたこのコース。しかしここ数年は2年連続で勝利するドライバーがいないなど、結果が予測しづらいグランプリと言えよう。
　今シーズンは開幕からフェラーリが速さと信頼性の高さを武器にランキング首位を守ってきたが、前戦スペインGPではレッドブル＋マックス・フェルスタッペンが優勝、フェラーリ勢はマシントラブルにも見舞われ、ランキング首位が入れ替わる形となった。ここモナコでは、彼らの争いはどうなるのだろうか？　また、スペインGPから復調傾向にあるメルセデスが、さらなる好成績を掴んでも決して不思議ではない。なによりもここモナコはドライバーズサーキット……マシンの優劣の差はいつもより縮まる可能性もある。また、低速域が強みだという今季好調のアルファロメオ勢が、あっと驚く活躍を見せるかもしれない。
　もちろん、2回目のモナコ挑戦となる角田裕毅（アルファタウリ）の奮闘にも注目したいところだ。F2時代にはモナコGPの開催が中止となったため、彼にとっては昨年のモナコGPが同コースを走行した初の機会。2度目の走行となる今季、どんな活躍を見せてくれるだろうか？
　このF1モナコGPも、スポーツチャンネルDAZNで全セッションを生配信。今年は以前のような木曜日からの走行ではなく、金曜日からの走行となっているのでご注意を。
　また、併催のFIA …読み続ける