ルクレール、母国初優勝に向けた1番時計。PP争いは呆気ない幕切れに……角田裕毅11番手|F1第7戦モナコGP 予選

 

 F1第7戦モナコGPの予選が行なわれ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得した。 
 伝統のモナコGPは現地土曜日16時を迎え、予選セッションの時間がやってきた。空にはやや雲がかかり始め、気温26度、路面温度47度とフリー走行3回目よりも少し下がったが、依然として暖かいというコンディションだった。 
 18分間の予選Q1が開始されると、トップグループも含め各車が続々とピットアウト。言わずもがな、舞台は狭く曲がりくねったモンテカルロ市街地サーキット。決勝レースで抜くことはかなり困難なため、予選順位が最終的な結果に大きく影響する。 
 ただ、その予選では狭く全長3.3kmと短いコース特性が故にトラフィックに遭遇することはほぼ避けられず……トップグループのマシンに乗っていても、タイミングが悪ければQ1敗退という結果もあり得るのだ。 
 タイヤのデグラデーション(性能劣化)が少ないこともあり、各車はQ1からコース上に留まりアタックを続けた。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ルクレールと、トップタイムも走行を重ねるにつれて更新されていった。トップに立ったルクレールは更に次のアタックでそれを更新する1分12秒569をマークした。 
 上位勢はQ1残り5分という段階でも1セット目のタイヤでアタックを続け、ピットに戻った。群雄割拠の中団グループは2セット目のタイヤを投入。生き残りをかけ再度タイム計測に望んだ。このタイミングで、今週末苦しんでいるメルセデスのジョージ・ラッセルが1分12秒787をマークし3番手に浮上した。 
 アルファタウリの角田裕毅もQ2進出を目指しアタックを開始したが、ヌーベルシケイン入口で左フロントタイヤをウォールにヒット。幸いパンクとホイールカバーの破損のみで済んだようで、角田はピットに戻ることができた。 
 しかしこのインシデントにより赤旗が提示され、残り2分30秒と残り少ない時間でQ1が再開された。トップ5のフェラーリ勢とレッドブル勢、ラッセル以外のマシンがピットアウトし、最終アタックに臨んだ。 
 ランド・ノリス(マクラーレン)が4番手、角田が9番手にタイムを上げた一方で、アタック順が後方となった周冠宇(アルファロメオ)やピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ランス・ストロール(アストンマーチン)などはタイム計測に入る前にチェッカー。アタックができずにQ1敗退となってしまった。 
 トップ10入りを決める15分間のQ2が開始され、路面温度も51度とコンディションも変化している中で15台のマシンが続々とピットアウト。走れば走るほど路面も改善され、ドライバーもモナコに順応していく。サインツJr.がまず1分12秒074をマークするも、それを0.015秒上回る1分12秒059をマークしたペレスがトップに浮上。3番手のルクレールまで0.33秒差と僅差の争いが続いた。 
 ペレスはさらに1分11秒954をマークし自身のタイムを更新するも、ルクレールが続くアタックでそれを上回る1分11秒864でトップに立ち、各車同様ピットへ戻った。 
 フェラーリ勢を始め多くのマシンがすぐさま新品タイヤに履き替えピットアウトした一方で、レッドブル勢は残り2分と少し遅れたタイミングでピットアウト。Q2最終アタックに向かった。
 エステバン・オコン(アルピーヌ)が8番手、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が8番手にポジションを上げ、角田がここでノックアウト。10番手アロンソとの差は0.1秒だった。角田以下12番手がバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)が13番手、ダニエル・リカルド(マクラーレン)が14番手、ミック・シューマッハー(ハース)が15番手となった。 
 ポールポジションを決める12分間のQ3がスタート。その面子を見てみると、トップグループのドライバーに加え、苦戦しながらもここまで生き残ったメルセデス勢や、ベッテルやアロンソといった過去にここでポール経験のあるベテラン勢の名も。そのコース特性からマシン性能差が縮まるモナコでは、強者がやはり上位に連なった。 
 ルクレールはQ3序盤から飛ばし、驚異的な1分11秒376をマーク。サインツJr.やペレス、フェルスタッペンらはそれを上回ることができなかった。 
 各車がここでピットに戻り新品タイヤに交換し、ピットアウト。ルクレールを先頭にフェラーリとレッドブルの4台が最終アタックへ向かった。ルクレールが自身のトップタイムを塗り替えるべく、セクター1で全体ベストをマークしトンネルへ向かった。 
 ペレスもそれを追うように攻めるも、ポルティエでリヤを流しクラッシュ。アウト側のバリアに当たってしまったペレスのマシンはコース半分を塞ぎ、続けてアタックしていたサインツJr.が避けきれずヒット……セクター1で自己ベストをマークしていたフェルスタッペンは2台に行く手を阻まれストップとなった。 
 Q3は2台の交錯により赤旗終了。1セット目のタイヤで最速タイムをマークしていたルクレールが2年連続のポールポジション。決勝レースが行なわれる日曜日は現時点で雨予報と予測はできないが、昨年はポールを獲りながらも果たせなかった、母国初優勝に向けて視界は良好だ。 
 フェラーリとしても、サインツJr.が2番手となったことでフロントロウを独占となった。 
 一方レッドブルはペレスが3番手、フェルスタッペンが4番手とフェラーリの後塵を拝した。ペレスはこの週末ルクレールとトップタイムを叩き出し合っていただけに、悔しい結果に終わった。 
 トップ4の後ろ”ベスト・オブ・ザ・レスト”にはマクラーレンのノリス。前戦スペインGPの際に患った扁桃炎により体調が万全ではない中で、堂々の5番手につけてみせた。 
 6番手にはラッセル、7番手にアロンソ、8番手にルイス・ハミルトン(メルセデス)、9番手にベッテル、10番手にオコンというトップ10だった。 
 
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