メルセデス、期待のフランスGPは空振り? 予選は”ノーパフォーマンス”も原因は見えず

 

 メルセデスのトト・ウルフ代表は、コース特性的に好結果が期待できると考えていたフランスGPで、予選の結果が振るわなかった理由が分からないと語った。
 予選ではルイス・ハミルトンが4番手、ジョージ・ラッセルが6番手となったメルセデス。ポールポジションを獲得したシャルル・ルクレール(フェラーリ)やレッドブル勢と争うことはできず、ハミルトンはルクレールから0.893秒、ラッセルは1.259秒も離されてしまった。
 ウルフは、週末を通して様々な実験を行なったものの、なぜ自分たちに対する高い期待に応えることができなかったのか答えが見つからずに頭を抱えていると明かした。
「我々はゆっくりと、しかし確実にフロントランナーに戻る道を歩んでいた」
 ウルフは、そう最近のメルセデスについて語った。
「シルバーストーンではいい兆しがあった。それからオーストリアに行った。そこは通常、我々が全く競争力のないコースだが、その理由について兆候がはっきりと見えた。だが我々は(トップ2強に)接近していたんだ。1周1分ほどのサーキットで、0.3秒差なら納得できる」
「そして我々は、ポール・リカールに素晴らしいアップデート・パッケージを持ち込んだ。トラックもスムーズだし、『さあ行こう、狩りの時間だ!』という感じだった。だがパフォーマンスがなかった。ノーパフォーマンスという感じだったんだ」
「何が原因か分からない。何が悪かったのか、分からないんだ。今朝、ルイスが『パラシュートを引きずっている』と表現した最大級のリヤウイングから、コーナーでスピードを失いすぎる小さいモノまで、様々な実験を行なった。タイヤの温度に関しても実験をしている」
「(レッドブルのマックス)フェルスタッペンとのギャップも目に見えていて、0.7~1.1秒の差で終わると言われたら、平手打ちをされたような感じがするだろう」
 メルセデスはポール・リカールのツイスティな最終セクターで特に遅かったが、同様にストレートでもライバルを大きく引き離すことはできていなかった。これはおそらく空力効率の面で弱点を持っていることを示唆しているのだろう。
「エアロマップ自体が問題の原因かは分からない」と、ウルフは付け加えた。
「しかし我々が目の当たりにしたのは、1セッションの中でセクター1では全く競争力がなかったところから、Q3の2本目では我々がセクター1でベストだったんだ(正確にはルクレールが22.660秒でベスト。ハミルトンは22.686秒で2番手)」
「明らかに何かが起きている。風の影響なのか、タイヤに依存しているのか……それが我々のクルマではうまく機能していない。マシンはギリギリのところにある。”ヒーローとゼロ”の間には、我々が理解できていないようなすごく微妙なマージンがあるんだ」
 
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