メルセデス代表、”陰謀論”を一蹴。技術規定変更を巡り「FIAに協力するのはF1の常だろう?」

 

 FIAはF1の2023年シーズンに向けて、今季導入された新しいテクニカルレギュレーションの調整を目指している。これに対して少なくないF1チームが異論を唱え、変更を止めるよう動き出しているが、賛成派であるメルセデスのトト・ウルフ代表はライバル勢の動きを非難している。
 FIAは、シーズン序盤から浮上したポーパシングの問題に対して、ドライバーの安全を確保するべく介入を宣言。来季のテクニカルレギュレーションでは、フロアエッジを25mm持ち上げ、ディフューザーの立ち上がり部分の地上高を上げることでポーパシングを解消しようという提案が行なわれている。
 ただ、一部のチームは、既に各チームが対策を終了したポーパシングに対してFIAが過度な安全策を採っていると考えている。既に来季のマシン開発が進んでいることから、変更が決定されれば、追加コストと混乱が生じる可能性があるとして、フェラーリやレッドブルを中心に異議を唱えるチームはルール変更への抵抗も辞さない構えだ。
 安全上の理由である場合、FIAはチームからの同意を得ることなく介入が可能だが、そうしたチームはFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長に直接ロビー活動を実施。フェラーリがコンコルド協定で認められている”拒否権”を発動させる可能性や、裁判を通して正式な異議申し立てを行なう可能性もある。
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