F1ドメニカリCEO「ベルギーGPは今季限りじゃない可能性もある」と認める

 

 F1ベルギーGPは今シーズン限りで開催が終了するのではないかという噂が根強い。しかし、F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは同グランプリについて、来季以降も開催される可能性があると主張する。
 ベルギーGPの開催契約は、今シーズン限りで満了を迎える。同グランプリの人気は根強く、ドライバーたちからも継続開催を求める声は強いが、F1は年間開催数が最大24戦とコンコルド協定により定められており、それを考えればベルギーGPの開催継続は非常に厳しいと見られている。
 2022年シーズンは全22戦で開催されるが、来季からはラスベガスでのGPが予定されており、さらには中国GPやカタールGPも復活予定。南アフリカGPも1993年以来の開催が目指されている。現状にこれらのグランプリを足すと26戦となり、コンコルド協定における上限数を超えてしまうことになる。つまり、現在開催されているグランプリのうち2戦は、開催できないことになってしまうわけだ。
 そんな状況により、開催カレンダーから漏れてしまうのは、ポール・リカールでのフランスGPと、スパでのベルギーGPのふたつであるという見方が強い。しかしながらドメニカリCEOは、ベルギーGPが継続される可能性もあると主張した。
「それについては世界モータースポーツ評議会を通じてFIAと協議し、公式のものとすることを尊重しているから、あまり多くコメントすることはできない」
 ドメニカリCEOはそう語った。
「ベルギーが最後の年になると私が言ったことはないと思う」
「そういうコメントをする時には、私は慎重になる。”非常に”慎重になると言うべきだろう。我々はプロモーターと話し合い、彼らが完全に開催できるという確約する準備ができているかどうか、それを確認しているのは事実だ。それが私が言える唯一のことだ」
「我々には少なくとも1/3をヨーロッパで、そしてもう1/3を極東エリアで、そして残りの1/3を南北アメリカと中東で開催するという、常に議論してきたポイントがあった。つまり我々はバランスを取りたいのだ」
「もちろん、我々が話しているのは投資や金銭的な貢献が非常に重要なビジネスについてだ。しかし我々は常に、伝統的でありながらも、他の開催地ほど金銭的な貢献ができないことが分かっているレースについても、常に敬意を払うと言ってきた」
 ただ、来季加わる予定のグランプリの中でも、その実現が不透明なイベントもいくつかある。たとえば中国GPは、政府主導でゼロコロナ政策を採っているということもあり、数百人規模の外国人の入国が必須なF1を受け入れることができるのかどうかははなはだ疑問だ。また南アフリカGPについては、まだ契約が結ばれたわけではない。これらのグランプリが開催できないとなれば、たとえ他のGPほどの開催権料を支払うことができなくとも、ベルギーでのグランプリが続く可能性はある。ドメニカリCEOのコメントからは、そういった可能性を読み解くこともできるかもしれない。
「伝統的なグランプリには、かなりの敬意が払われている。ベルギーについて言えば、開催されない期間もこれまでには何度かあったが、その都度カレンダーに戻ってきた。そういう記憶が失われている場合があるだろう」
「ベルギーは素晴らしい場所だ。それは間違いない。だからこそ我々は議論しているんだ」
「私が言えることは、我々は今週末にスパに行くということだ。だからプロモーターのオフィスで、彼らに何度も会うことになるだろう」
 2021年のベルギーGPは悪天候に見舞われ、セーフティカー先導のみでレースが終了する形となった。そのため観客たちは雨の中、長時間にわたってレース開始を待たなければならず、しかもほとんどレースが行なわれなかったということもあり、大きな反感を買った。
 ただこの状況を受けて同グランプリは、今年の開催に向けてイベントの質を向上するよう努力しているとドメニカリCEOは語る。
「彼らは今週末に向け、信じられないほどの準備をしている」
 そうドメニカリCEOは明かす。
「木曜日はファンにとって、ドライバーと過ごす素晴らしい1日になるだろう。昨年起きてしまったことを補うために、それを行なおうとしているんだ」
「そして交通に関しても、彼らは非常に興味深い計画を提案してくれた。今年は以前までとは大きくことなるアプローチを、我々は目にしてきている」
「これは非常に有益なことであり、何よりも今週末スパに観戦に訪れる皆さんにとって重要なことだろう」
 ただ、ベルギーGPのライバルとなりそうなのは、先に挙げた4レースだけではない。ドメニカリCEOは以前に、フランスGPの開催地をニースに移動する計画も明かしており、すでに話し合いが行なわれていることを認めている。
 またアウディやポルシェがF1に参入することとなれば、これらのブランドの母国であるドイツGPの復活待望論も当然出てくるはずである。これについてドメニカリCEOは、正しい商業権契約が結ばれる必要があると語っている。
「ドイツが交渉の場に戻ってくることを本当に望んでいる」
「でもひとつ言えることは、私はドイツでのグランプリを開催したいということだ。そしてもうひとつ重要なのは、グランプリについて話し合うために必要な条件をテーブルの上に並べるということなんだ」
「何かが早々に起きることを期待している。そうなれば、彼らと話し合う上での状況が、別のモノになってくるだろう」
 
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