リカルド、ピアストリと個人的に話をしたと明かす。ウェーバーともマクラーレンF1加入を巡るわだかまりはないと確認

 

 ダニエル・リカルドによると、ザントフォールトで、マーク・ウエーバーが申し訳なさそうな顔をして彼のもとを訪れたという。ふたりは話し合い、オスカー・ピアストリの移籍問題について誤解やわだかまりがないことを確認した。

 リカルドとマクラーレンF1チームとの契約は2022年シーズン末で解消されることになった。そうなった直接的な原因は、ピアストリがマクラーレンに移籍できるよう、マネージャーを務めるウエーバーが交渉を行ったからだ。

 ピアストリとアルピーヌとの2023年シーズンの契約について、9月2日にFIAドライバー契約承認委員会は無効であるとの裁定をついに下した。『Channel 4』の仕事でザントフォールト入りしていたウエーバーは、これを受けて4日の午前中、オランダGPの前にリカルドのもとを訪れ、今回の経緯でリカルドがマクラーレンF1チームを離れなければならなくなったことについて、残念に思うと自らの気持ちを伝えた。

「それまで個人的に話したことはなかった」とリカルドは説明した。

「僕としては、わざわざ来てもらうまでもなかったんだけど、彼の方で来たかったんだと思う。ある意味、すまなかったみたいな感じで、僕の様子を見に来てくれた」

「もちろん、F1がどういうスポーツか僕は理解している。僕に対する個人的な何かではないんだ。彼はそれをはっきりさせて、誤解がないようにしておきたかった。あと、純粋に心配してくれた」

「彼は本当に申し訳なく思ってるみたいだった。見るからにね。どういう風に物事が進んで、メディアでどう報道されたかとか。まあいろいろあったけど、彼と話せたのはすごくよかった」

ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2022年F1第15戦オランダGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

 リカルドはまた、ピアストリとも個人的に話をしたことを明かした。若いピアストリに対して、何の悪意も持っていないことをしっかりと伝えておくためだった。

「実を言うと、オスカーとも話したんだ。悪く思ったりしていないとはっきり言っておきたかった。F1とはこういうものだと僕は理解している」

「彼にとっては登竜門だ。彼はF1ドライバーの入口に立っている。今回のことは、彼にとっても非常に大きな意味を持っている。そんな機会を邪魔するような真似はしたくない」

「まあそういうことだ。彼に対してどうこういう気持ちはまったくない。それを簡潔に伝えただけだ。彼には本当に成功してほしいと思っている。F1でいいレースができるようにね」

「要は状況がすべてだ。そういう方向に進んだということだ。でもこうなってもマークのことがとても好きだし、リスペクトもしている」

 リカルドは、あえてピアストリと話をしに行ったのは、何らかの誤解を残したままにしておくと、リカルドが憎しみや恨みの感情を抱いたままマクラーレンを離れたのではないかと、ピアストリが感じてしまうのを恐れたからだという。

「話をしないと、相手が何を感じたり考えたりしているのか、分からないままだからね。言うまでもないけれど、彼は僕よりずいぶんと若い。彼がどう感じているかは僕にも分からない。向こうから様子を見に僕に会いに来るなんて、緊張してしまうかもしれない。それだけじゃなくて、彼の立場を完全に理解していると、はっきり伝えておきたかったんだ。悪い感情は一切ないとね」

「話をしてよかったと思う。彼の気持ちも楽になったんじゃないかな。それにもちろん、オーストラリア人のF1ドライバーは多いとはいえない。そんな数少ないオーストラリア人の間で妙なしこりが残るようなことは、彼も絶対に望んでいなかったと思う。そこを回避できたのがとにかくよかったね」

オスカー・ピアストリ(アルピーヌ リザーブドライバー)
2022年F1第3戦オーストラリアGP オスカー・ピアストリ(アルピーヌ リザーブドライバー)

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