幼少期の“ヒーロー”、ミハエル・シューマッハーをイメージしたヘルメットでモンツァを走るオコン「エモい!」

 

 2022年のF1イタリアGPでは、数十年来のファンには見覚えのあるヘルメットを被ったドライバーの姿が。そのドライバーとは、アルピーヌのエステバン・オコンだ。
 オコンが今回被っているヘルメットは全体が蛍光レッドで塗られた鮮やかなデザインであり、7度のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハーが2000年代以降に使用していたデザインとそっくりである。
 実際このヘルメットは、シューマッハーのデザインを模して持ち込んだものだとオコン本人がSNSで明かしている。1996年生まれのオコンは、カート時代からシューマッハーと同じデザインのヘルメットを使用しており、彼にとってはシューマッハーが幼少期からの“ヒーロー”だったようだ。
 
 今回のヘルメットをよく見ると、随所にシューマッハーを意識したデザインが見られる。頭頂部にはエッフェル塔を意識したデザインがあり、後頭部付近には“力”という漢字と共にドラゴンが描かれている。またサイドにサインが入っている点も再現されており、フェラーリ時代、メルセデス時代の特徴が細部まで組み込まれている。

 シューマッハーは1996年、1998年、2000年、2003年、2006年と5度モンツァを制しており、いずれもフェラーリ時代に勝利を挙げている。アイルトン・セナに並ぶ41勝目を挙げて記者会見で涙した2000年、優勝会見でF1引退を発表した2006年など、語り草となっているレースも多い。
 オコンはこの特別ヘルメットについて、次のように語った。
「色んな感情が駆け巡るよ。僕のドライバーとしての全てがここに詰まっているんだ」
「これはミハエル・シューマッハーがイタリアGPで記録した全ての勝利に敬意を表したものだ。モンツァに来ると思い出すのは、赤いヘルメットのドライバーがレースをリードして優勝している場面だ」
「この蛍光レッドは、ドライバーとしての僕を象徴するような色だし、このヘルメットを被れることを嬉しく思っている。運が僕たちに味方してくれるといいね」
 
 
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