アルファタウリからのF1デビューが噂されるコルトン・ハータ、アルピーヌのプライベートテストに参加するとの情報あり……その”合理的”な理由

 

 今季インディカーに参戦したコルトン・ハータは、スーパーライセンスを特例で取得することができれば、アルファタウリからF1デビューすることになると見られている。しかしmotorsport.comの取材によれば、ハータはアルファタウリではなく、アルピーヌのF1マシンをプライベートテストで走らせるべく準備を進めているようだ。
 ハータは今季インディカー・シリーズに参戦し、ランキング10位に終わった。この順位により、ハータはF1に参戦するのに必要なスーパーライセンスの発給を受けることができるスーパーライセンスポイント”40点”を満たすことができていないが、特例でのスーパーライセンス発給を受けることで、来季アルファタウリからのF1デビューを目指していると噂されている。
 ただFIAは特例を認めない方針であると伝えられており、来季ハータのF1参戦は、現実的には難しいのではないかと言われている。
 そんな中ハータは、アルファタウリのマシンではなく、アルピーヌの旧型マシンによるプライベートテストを、近々行なうことで準備が進められているようだ。
 このプライベートテストは、本来アルピーヌがオスカー・ピアストリに経験を積ませるために準備されていたもの。しかしピアストリがアルピーヌ加入を断り、マクラーレン加入を決めたため、搭乗するドライバーがいない状況となっていた。
 このテスト計画は確定していないが、アルピーヌはシンガポールGPの前にハンガロリンクでテストを行ない、ハータを走らせることを目指しているという。
 ただアルピーヌとしては、フェルナンド・アロンソの後任として来季ハータを起用することを考えているわけではないようだ。アルピーヌは、このテストを行なうことで、ハータのスピードと技術的なフィードバックを評価することをアルファタウリに提案したという。
 F1のライバルチーム同士が、このような形で助け合うのは、非常に奇妙に思えるかもしれない。しかし、アルファタウリからピエール・ガスリーを譲り受けたいと考えているアルピーヌとしては、ハータの能力を自ら高く評価することで、移籍にまつわる状況を一歩でも前進させようとしていると見られる。
 アルピーヌは、ハンガロリンクで行なわれるテストで誰を起用するか、公式には発表しないという姿勢を取っている。広報担当者は「非公開のテストについてはコメントしない」と述べるに留まった。
 なおこのハンガロリンクのテストには、来季のドライバー候補のひとりと目されており、先日のイタリアGPでウイリアムズのマシンを走らせ、代役ながら衝撃的なF1デビューを果たしたニック・デ・フリーズも参加する可能性があるという情報もある。
 またハータについては、今季後半戦でマクラーレンからFP1に出走する可能性があるようだ。マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは次のように語った。
「コルトンを除外するつもりはない。アルファタウリを支援するつもりはないが、マクラーレンにとって最善の利益になるだろう」
 これと同時に、来季チーム入りを果たすピアストリが走行を担当する可能性もある。
「まだ完全に明確なモノはない。オスカーはまだ、22年の契約を(アルピーヌと)結んでいるからね」
「マシンはまだ開発中なので、まだマシンに様々なモノを投入している時に、ルーキーを起用したいとは思わない」
「今年も後半戦に突入しており、残りは6戦だ。しかしひとり走らせるか、ふたり走らせるかはまだ未定だ。でも今後数週間で分かると思う」
 
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