フェラーリ、苦戦続く原因は”開発停滞”?「純粋なパフォーマンスはまだあるが……」

 

 フェラーリは、シーズン前半はレッドブルと互角以上の戦いを繰り広げていたが、最近はレッドブルが優勢。マックス・フェルスタッペンがここ5レースで勝利しているのだ。
 イタリアGPで、再びレッドブルに敗れたフェラーリは、ここ数戦の状況の変化を把握するため、データに目を通しているという。
 イタリアGPの金曜フリー走行では、カルロス・サインツJr.に古いフロアを装着して走行してもらい、最近のマシン開発がバランスを損なう方向に進んでいるかどうかを確認しようとしていた。
 シーズン終盤戦に向けて、次戦シンガポールGPで新しいウイングやフロアを導入する可能性もある中で、マッティア・ビノット代表はなぜ今、タイヤライフの面でレッドブルに及ばないのか、その原因を突き止めることが肝心だと考えている。
 ビノットはハンガリーGPでチームの流れが変わったと考えている。このレースでは、本命と目されていたシャルル・ルクレールがハードタイヤを全く機能させることができず6位に終わっている。
「我々は前の2戦だけでなく、それにハンガリーも含めた過去5戦を振り返っているんだ」と彼は説明する。
「直近のレースでは、レッドブルのパフォーマンスが我々より良かったと思う。予選では、我々がまだいいペースを持っているから、純粋なパフォーマンスはまだあると思う」
「でも、レースではタイヤのデグラデーションに悩まされている。その点では、レッドブルのほうが良いクルマだと思うし、彼らは我々とは違うバランスでクルマを開発することができる」
「その理由は何だ? それを検討している。なぜなら、我々はそれに対処する必要があるからだ。今シーズンはともかく、来シーズンは必ずそうしなくてはいけない」
 ビノットは、イタリアGPでのタイヤデグラデーションは、最適とは言い難いカーバランスによって引き起こされ、タイヤに過度のスライドが発生していたと示唆した。
「最近のレースを振り返ってみると、タイヤのデグラデーションという点では、我々はベストな状態にはなかった。中高速から低速コーナーにかけてのバランスが、タイヤのオーバーヒートを引き起こし、それがデグラデーション悪化につながるというわけだ」
「カーバランスの悪さの原因は、空力アップデートによるもので、我々が持ち込んだアップデートが引き起こしたモノだ。それが我々にとって疑問符だったんだ」
 
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