F1はペナルティの混乱にサヨナラできる?「予選後数秒で暫定グリッドを発表できるはず」の声

 

 F1の2022年シーズンも後半に入り、シーズン終盤のパワーユニット(PU)状況を睨んで、戦略的にペナルティを受けるケースが急増している。ベルギーGPでは7名、イタリアGPでは実に9名にペナルティが科されたのだ。
 イタリアGP予選後、暫定グリッドの発表は遅れに遅れた。FIAが相次ぐグリッドペナルティをどのように適用し、最終的なラインアップがどうなるのか、ファンや一部のチームは4時間近く混乱状態に陥った。
 FIAは通常、予選後の車検が終わってから暫定グリッドの発表をしているが、アルピーヌのスポーティングディレクターを務めているアラン・パーメインは、予選で最後のマシンがコントロールラインを通過した瞬間にペナルティを計算できるようなプログラムを構築することが、明白な解決策になると考えている。
 2020年に変更されたグリッド降格ペナルティのシステムとその適用に関しては、十分に理解ししているチームもある一方で、ファンにとってより明確なモノにすることですべての人の助けになると、パーメインは考えている。
「2020年からのガイドラインがあり、グリッドはそのガイドラインに記載されている通りに形成されたと思う」とパーメインは説明している。
「そのガイドラインはF1やFIAとともに開発されたもので、それ以来一貫して適用されている。だから、何の驚きもないと思う。でも、ガイドラインを持っていない人たちの間では、(混乱や驚きが)あったかもしれないね」
「しかし3時間30分というのは、グリッドが発表されるのを待つには少し長いと思う。最後の1台がラインを通過した時点で公表すれば、比較的シンプルだと思うんだ」
「既知のペナルティを差し込むことができるだろうし、それはみんなにとって良いモノになるだろう」
 FIAがグランプリの週末に書類を処理する方法は、スポーツレギュレーションに定められている。その中には、フォーメーションラップの4時間前までに暫定グリッドを発表しなければならないという条項がある。
 暫定グリッドの発表に関する変更を実施するためには、規則の変更が必要になる可能性もあるが、それほど抵抗が生まれることはないだろう。
 グリッドペナルティを即座に整理することができるようなプログラムを開発するのは簡単なことかと尋ねると、パーメインは次のように答えた。
「そうだろうけど、私は専門家じゃないからね!」
「でもトップのクルマに10グリッド降格のペナルティがあるといったことは分かっているはずだ予選が終わった時点ですべての情報が得られているわけだし、きっと彼らはそれを見ているはずだ」
「(モンツァでは)なぜあんなに時間がかかったのか、よく分からないんだ。彼らはすべてをダブルチェック、トリプルチェックしていたんだろう」
「レース開始の4時間前にグリッドが発表されることになっているから、土曜日の夜に手に入れたものはボーナスなんだ」
「だがそれは我々にとっても重要なことであり、戦略を練ったりするのに役立つんだ」
 
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