2021年から、ジェッダの市街地コースでF1を開催しているサウジアラビアだが、リヤド近郊のキディヤに最新鋭のサーキットを建設する予定であり、ジェダでのレースはそれまでの暫定的な開催とされてきた。
　キディヤのコース完成は2026年になると予測されているが、サウジアラビアのスポーツ担当大臣を務めるアブドゥルアジズ・ビン・トルキ・アルファイサル王子は、キディヤとジェッダの2レース開催に興味を示しているようだ。
　サウジアラビアでの2レース開催の可能性について尋ねられたアブドゥルアジズ王子は、次のように答えた。
「ノーとは言わないだろう」
「このようなイベントを開催することは、サウジアラビアにとって本当に有益だと思うし、だからこそ我々は多くの投資を行なっているんだ」
「あなた方はスポーツに重点を置いているかもしれないが、我々は文化、エンターテインメントなど、様々な分野で同じことを行なっている。我々はいろいろなことを視野に入れているんだ」
「そのためにも、我々はすでに2度レースを開催することができた。でも、F1と話し合ってどうなるか見てみよう。だが、ぜひとも実現したいね」
　サウジアラビアはジェッダでの開催に向けても巨額の投資を行なっているため、ジェッダでの開催も維持するという選択肢を望んでいる。
　だがF1カレンダーの拡大も限界を迎えており、歴史ある既存レースのカレンダー脱落も議論されている。とはいえ、F1ブームが到来しているアメリカでは来季オースティン、マイアミ、ラスベガスと3レースを開催する予定であり、サウジアラビアでの2レース開催が実現する可能性も否定できないだろう。
　ただサウジアラビアでの2レース開催の希望が却下された場合、別の方法としてキディヤとジェッダで交互にレースを開催することが考えられる。
「ドイツでは、ニュルブルクリンクとホッケンハイムがそうなっていた」とアブドゥルアジズ王子は付け加えた。
「だから、それも選択肢のひとつだろう」
　彼は、キディヤはジェッダと全く異なる経験を提供すると話し、先日合意が発表されたMotoGP開催についても、キディヤでのレースになると話した。
「キディヤはF1レースが開催される象徴的な場所になるだろうし、その隣にはテーマパークもある」
「（ジェッダとは）まったく違う環境だから、いい移行になると思う。ジェッダは海沿いだが、キディヤは砂漠だ」
「キディヤは巨大なプロジェクトだ。スケジュール通りに完成することを願っている。多少前後するかもしれないが、目標の範囲内で完成すれば、そこに移動することになる。ジェッダではMotoGPが開催できないので、間違いなくMotoGPはそこ（キディヤ）で開催されることになるだろう」
 
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