ザク・ブラウン、F1昇格後のノリスの成長に驚かず「純粋なペースや、ミスをせず優れた技術を持っていることに満足」
マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、2022年のグリッドにおいてランド・ノリスがトップドライバーのひとりとして浮上したことは「驚きではない」と述べている。
ノリスは2019年シーズンの初めにわずか19歳でF1にデビューし、カルロス・サインツのチームメイトになった。この時のマクラーレンは、エンジンマニュファクチャラーのホンダとの短命に終わった壊滅的な関係から回復途上にあった。ノリスはルーキーシーズンにあっても、経験豊富なサインツに引けを取らなかった。サインツはその後フェラーリに移籍し、ノリスはマクラーレンとの長期契約を結んだ。
ダニエル・リカルドが2021年にマクラーレンに加入した時に、ノリスが初期の調子を継続できるか多くの人々が疑問に思ったが、結局ほぼノリスに有利な一方的な競争であることが明らかになった。リカルドがチームを離脱することで、ノリスは2023年に初めて事実上のチームリーダーになる。マクラーレンの反対側のガレージには、ルーキードライバーのオスカー・ピアストリがやって来る。
ブラウンは、トップのビッグ3チームを除き、ノリスがグリッド上で最高かつ最も人気のあるドライバーのひとりであることを証明したことに驚いてはいないと語った。
「目標は常に彼をF1に導くことだった」とブラウンは語り、2017年にノリスが熱心なマクラーレンのジュニアドライバーだったことを振り返った。
「実際にそうなって驚いている者もいるだろうが、その過程のすべてのステップにおいて、彼は次には素晴らしく成長すると信じることができる理由を与えてくれた」
「彼はすべてにおいて最高だったし、F1でもうまくいっている。私が最も満足しているのは彼の純粋なペースだけではなく、彼がどれだけミスをしないか、現在どれだけ優れたレース技術を持っているかということだ」
「2019年のランドを見ると、彼にはペースはあったが、おそらく他に十分なプレッシャーをかけることはできていなかった。今の彼は、レース中はフェアだがタフな性格だ」
ブラウンはノリスの成功について、先輩のルイス・ハミルトンのように、ほぼ全体的に彼自身が成し遂げたことだと指摘した。他のトップドライバーたちは、資金や内部のコネクションなどの点で家族のサポートを享受している。
「素晴らしいドライバーたちを目にしてきたが、彼らがトップに立つとそれが彼らによるものなのか、状況によるものなのか分からなくなる。ヤン・マグヌッセンはすべてにおいて優れていたが、F1ではうまくいかなかった。ヨス・フェルスタッペンはすべてにおいて優れていたが、F1ではうまくいかなかった」
ヤンの息子ケビンは、現在F1で2期目を迎えている。彼はニキータ・マゼピンがロシアのウクライナ侵攻のためにシートを失った2022年初めに、ハースからF1に復帰した。そしてヨスの息子マックスは、ヘルムート・マルコとクリスチャン・ホーナーが監督するレッドブルのジュニアプログラムに入って以来、生まれ持った才能を発揮し、2年連続で世界タイトルを獲得した。
ノリスが同じ軌跡をたどるかどうかは、マクラーレンが今後のシーズンでレッドブルやフェラーリ、メルセデスに先駆けてレースで勝てるマシンを用意できるかにかかっている。ノリスはこれまで82戦に出走しているが、まだグランプリ優勝を飾っていない。彼のベストリザルトは2021年のイタリアGPでの2位で、その時優勝したのは当時のチームメイトのリカルドだった。しかしノリスは昨年のロシアGPでは初のポールポジションを獲得した。
ノリスは今年のチャンピオンシップを、レッドブル、フェラーリ、メルセデスの6人のドライバーたちに次ぐ7位でフィニッシュした。一方でマクラーレンはコンストラクターズランキングではアルピーヌに敗北を喫し5位に終わっている。
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