メルセデスF1代表、元フェラーリ代表ビノット加入の可能性を否定「過去2年間であまりにも多くのヒビが入った」
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、フェラーリの元チーム代表であるマッティア・ビノットを今後メルセデスで起用する可能性を否定し、彼らの間には「あまりに多くのヒビが入っている」と主張している。
在任中、ビノットはフェラーリの好転と、今年のF1タイトル候補としての復活を監督してきた。だが過去4年間フェラーリの指揮を執ってきたビノットは、11月末にフェラーリ会長のジョン・エルカーンに辞意を伝えた。
グリッドにおけるふたつのビッグチームのリーダーとして、ビノットとウォルフは2019年以降多くの問題でしばしば対立していた。ウォルフは最新の『Beyond the Grid』ポッドキャストで、ビノットと彼自身の間には「緊張の瞬間もあった」と認めたが、今シーズンはそれぞれ「はるかにいい関係」にあると認めた。それでもウォルフは、先週ビノットが解任されたことにそれほど驚くことはなかった。
「我々ははるかにいい関係にあったが、彼が多大なプレッシャーにさらされていることは常に明らかだった」
「フェラーリのチーム代表になるのなら、辞任に向けて有利な契約を結んだ方がいい」
「今、おそらく避けられないことが起きたのだろうが、彼は私が思っていたよりも長く務めた」
メルセデスF1チームの33%の株主であるウォルフは、最近職務の一部を委任して、レーストラックを離れたところでより多くの時間を過ごす意志があることを隠していない。ビノットの豊富な経験と専門知識にメルセデスは関心を持つか尋ねられたウォルフは、そうした可能性を一蹴して理由を説明した。
「それはない。そうするには、我々の間には過去2年にわたってあまりに多くのヒビが入ってしまったと考えている」とウォルフは語った。
「他のチームについては、私は語ることができない。だがマッティアは確かにF1を知り尽くしているので、他のチームでポジションを見つけるかもしれない」
フェラーリは現在、ビノットの後任を積極的に探しており、アルファロメオF1のチーム代表であるフレデリック・バスールが最有力候補ではないかとうわさされている。ウォルフは、誰が2023年シーズンからフェラーリの指揮を執るのか「判断するのは非常に難しい」と認めている。ウォルフによると、これは「ニッチな仕事」であり、すべての適切な資質を備えたスペシャリストのみ就くことができるという。
「もしかすると単にF1以上にモータースポーツを理解する必要がある」
「だがここはニッチな分野だ。スポーツ、レギュレーション、運営組織、商業権利者、競技者など、我々全員が基本的にパドックの籠のなかに閉じ込められているようなものだ。政治的に鋭敏になる必要がある」
「これは非常にニッチで専門的な環境だ。F1について知れば知るほど、F1はよくなる。だがひとつの能力しかない人物にはなりたくないだろう。優れたレーシングマネージャーになることはできても、ビジネス面で何が起きているか、外の世界がどうなっているか何も理解できていないこともある」
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