アウディ「F1ハイブリッドエンジンの開発は最大の挑戦のひとつ」まずはパフォーマンスよりも信頼性の確保を優先
アウディはパートナーのザウバー・モータースポーツとともに、F1参戦から3年以内に上位集団でレースをするという野心的な目標を掲げている。
アウディは最近、アルファロメオF1チームを運営するザウバーの株式を25%取得した。アウディがF1に参戦し始める2026年までに、その割合は75%まで増加する予定だ。それまではザウバーは単独でレースを続けるが、彼らのパートナーとしての統合は、元マクラーレンF1チーム代表のアンドレアス・ザイドルがヒンウィルで監督しているように、すでに始まっている。
アウディのF1デビューは、2026年にF1のエンジンレギュレーションが導入されるのと同時期になる。つまりアウディのエンジニアたちがトップクラスのF1パワーユニット(PU)を設計開発するまでに、3年足らずの時間しかないということだ。
「それまでに我々が退屈するようなことは間違いなくないだろう」とアウディのF1プロジェクトマネージャーのアダム・ベイカーは『BILD』に語った。
「F1のハイブリッドエンジンの開発は、エンジニアにとって最大の挑戦のひとつだ。それだけに、昨夏にエンジンレギュレーションが承認されたときにプロセスを開始できたことは、いっそう重要なことだった」
アウディはエンジン開発を、F7.2と呼ばれる3000㎡の新社屋で行う予定だ。社屋は現在ノイブルクで建設中であり、240名の従業員全員がF1に専念することになる。競争力のあるF1エンジンの設計と開発を3年で行うのは大変なことだが、ベイカーは決してこの仕事を甘く見てはいない。ベイカーはまた、最初は信頼性をパフォーマンスより優先することになると明言した。
「我々はこの数十年でどのマニュファクチャラーよりも早く参入を表明した」とベイカーは話した。
「我々はスケジュール通りに進んでいる。しかし我々はこの先にある挑戦の大きさを知っているし、敬意を払っている。2026年に向けて優れた仕事をするつもりだ。それについては少しの疑いも持っていない」
「とはいえ、最初のシーズンには可能な限り高いレベルの信頼性を確保することが重要になる。そうして改善を続けたい」
「我々の目標は3年目に先頭集団に入ることだ。そのために、我々はトップクラスのエンジンを必要としている。“Made in Germany”が最高レベルの信頼性を持つエンジンを意味することを示したいのだ。F1にふたたびドイツが加わることを心から誇りに思う」
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