マクラーレンF1、2023年型マシン『MCL60』を公開。チーム創設60年の節目、若手コンビを起用
2月13日(日本時間14日)、マクラーレンF1チームは、2023年シーズンを戦う新マシン『MCL60』を発表した。
マクラーレンのF1マシンの名前は、2017年から『MCL』の後に数字をつける形式だ。2023年はブルース・マクラーレンによるチーム創設から60年の節目を迎え、その数字は前年に続く37ではなく『MCL60』となった。カラーリングは、引き続きオレンジをベースとしたものになっている。
2023年、マクラーレンはF1で5シーズン目を迎えるランド・ノリスと、ルーキーのオスカー・ピアストリを起用する。ノリスは2022年に全22戦中17戦で入賞する安定感を示した。第4戦エミリア・ロマーニャGPでは3位に入賞しており、この表彰台は2022年シーズンに中団チームのドライバーが獲得した唯一のものだった。
一方チームメイトのダニエル・リカルドはシーズンを通して振るわず、獲得ポイントやドライバーズ選手権での順位は前年を下回った。サマーブレイク明けには2023年末までの契約を早期に終了することに合意し、リカルドは2023年を休養の1年に充てることになったが、古巣レッドブルでリザーブドライバーに就任した。
そのリカルドの後任としてチームに加入したのがピアストリだ。アルピーヌの育成ドライバーだったピアストリは、2020年にFIA F3、2021年にFIA F2とF1直下のカテゴリーを参戦1年目に制覇した実力の持ち主だ。しかし2022年にアルピーヌのシートは空いておらず、F1昇格を果たせなかったピアストリはリザーブドライバーとして1年を過ごした。
フェルナンド・アロンソがアストンマーティンへの移籍を決めたことで、アルピーヌはピアストリを起用すると発表。だがピアストリはすでにマクラーレンと契約を結んでおり、FIA契約承認委員会の判断を仰ぐことに。最終的に、ピアストリとマクラーレンの契約が有効との裁定が下された。
また、マクラーレンはこのオフの間にチーム体制が変わった。これまでチーム代表を務めていたアンドレアス・ザイドルは、フレデリック・バスールの後任としてザウバー・モータースポーツのCEOに就任した。それに伴い、マクラーレンのレース担当エグゼクティブディレクターを務めてきたアンドレア・ステラが新たにチーム代表の座についた。
2022年はシーズン終盤までアルピーヌとコンストラクターズ選手権4位を争ったが、マクラーレンは14ポイント差で敗れてしまった。2023年は23歳のノリスと21歳のピアストリという若いコンビを起用し、中団での戦いを制して上位チームに近づきたいところだ。
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