F1は再び、走る実験室になる……”時速300km”で切り開く、自動車の未来

 

 ブームから約35年。F1が今再び、「走る実験室」としての脚光を浴びつつある。
 ホンダエンジンを搭載する黄色いロータスに、新進気鋭のアイルトン・セナと、日本人初のフル参戦F1ドライバー中嶋悟が乗り、テレビでの全戦中継が開始、日本GPも復活した……昭和62年は、日本におけるF1の歴史を語る上で、なくてはならない年である。
 セナはその後ホンダと共にチャンピオンに輝き、中嶋に続き鈴木亜久里、片山右京と、日本人ドライバーが次々にF1の世界の門を叩いた。F1の人気は年々加速していった……F1ブームの到来である。
 ドライバーたちの人気もさることながら、F1は「走る実験室」とされ、注目を集めた。
「走る実験室」と最初に言ったのは、ホンダ創業者の本田宗一郎。その本来の意味は「レースで走ることで、市販車の技術を向上させよう」というモノだったはずだ。しかしF1をはじめとしてモータースポーツは、レースのための技術開発に腐心しすぎたという傾向もあったように思う。市販車には活かせない重箱の隅を突くような開発……勝つためにはそれが必要であり、市販車の技術とは乖離する部分も多くなっていった。
 ただ近年のモータースポーツは、再び走る実験室としての役割を取り戻そうとしている。
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