F1メカ解説|世界最速の市街地コース……空気抵抗の削減は必須。サウジアラビアに各チームが持ち込んだ”ロードラッグ”仕様パッケージ

 

 2021年に初開催されたサウジアラビアGP。舞台となるジェッダ市街地サーキットは、世界最速の市街地サーキットと言われるコース。コースはウォールに囲まれているものの、予選アタックでは平均速度250km/hを超える。アクセル全開で走る区間も多く、マシンの最高速が順位を大きく左右する。
 その対策として各チームは、サウジアラビアに低ドラッグ仕様のマシンを持ち込んでいる。本稿ではそのうちのいくつかを紹介していこう。
■フェラーリ
 フェラーリは今回のサーキットに対する課題に取り組むだけでなく、今後も見据えたパフォーマンス向上を目指すため、SF-23に微調整を投入した。
 その中のひとつがフロントウイングだ。フラップが薄くされただけでなく、フェラーリはそのフラップと翼端板の接続部分にも変更を加え、空気抵抗を削減してきたのだ。
 フラップと翼端板の接続部後端には、切り欠きが追加されている。これは、今シーズンのレギュレーションで阻止しようとされた、アウトウォッシュの効果を取り戻すための処理だろう。
 今回フェラーリが持ち込んだ解決策は、現時点での問題を解決するための解決策という側面が強いかもしれない。しかし、変更が施されたのは最後尾のフラップのみであるため、今後のレースに向けてより確実な改善策が準備されているかもしれない。

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