ポルシェ、2026年に向けたF1参戦計画を断念か。既存チームとの提携交渉がまとまらず
F1参入を目指してきたポルシェだが、次世代パワーユニット(PU)が導入される2026年に向けて提携するパートナーを見つけることができず、F1プログラムを終了したとみられている。
ポルシェは当初、レッドブルと交渉を行い、2022年7月の段階では、長期契約を結ぶ直前だったといわれている。しかしレッドブルF1チーム上層部がその動きに反発したことから、結局契約には至らなかった。そのため、ポルシェはパートナーに関して別の選択肢を探り始めた。
マクラーレンとウイリアムズにアプローチしたポルシェだが、いずれのチームとも条件面で合意することができなかった。さらに、両チームともにパワーユニットのハイブリッドパートの設計・開発に関してポルシェに協力できるような技術を持っていないことも問題だった。
そのような状況でありながら、数週間前までは、ポルシェ内で、比較的少数のエンジニアが、2026年テクニカルレギュレーションに準拠したV6エンジンの設計・開発に取り組んでいたといわれる。しかしポルシェの取締役会は、信頼できるパートナーが欠如していることを理由にF1プログラムを中止することを決め、F1に取り組んでいたメンバーは他のモータースポーツカテゴリーに異動になったようだ。
ポルシェのF1参入計画は、パートナーとなるチームの株式を買収し、コントロールすることに基づいたものだった。ただ、ザウバーの75パーセントを買収するアウディほどの巨額の投資を行うつもりはなかった。
ポルシェが望んだのは、パートナーチームの51パーセントを取得して支配し、一方で少数株主の投資も行われることだった。だが、マクラーレンのオーナー、マムタラカト・グループも、ウイリアムズのオーナー、ドリルトン・キャピタルも、その提案を受け入れなかった。
現時点でポルシェは正式な発表を行っていないが、トップチームと組める見込みがないことを考えると、F1プログラムは中止された可能性が高い。
2022年の段階で、親会社のフォルクスワーゲン・グループは、アウディとポルシェの両方にF1参戦計画があることを明かしていた。アウディはパワーユニットサプライヤーとして参戦すること、ザウバーがファクトリーチームになることを正式に発表、2026年に向けてF1プロジェクトを進めている。
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