F1 Topic:オーストラリアGPでグリッドに3つの変更を導入。フロントタイヤ周辺の視認性の悪さも考慮した措置

 

 既報(3月30日付け『F1オーストラリアGPでグリッドボックスの幅が拡大へ。連続する停止位置違反への対策』)のように、国際自動車連盟(FIA)は、このF1第3戦オーストラリアGPからグリッドに対して、3つの変更を加えた。

 これは今シーズン開幕から2戦続けて、スタート時にグリッド違反を犯すドライバーが相次いだのを受けての措置だ。

 1点目の変更は、グリッドボックスの幅が20cm拡大された。

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グリッドボックスの幅が20cm拡大された。内側のやや薄くなった線がこれまでの幅

 2点目は、グリッドの縦方向の中心に2本のセンターラインが引かれること。

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グリッドボックス縦方向の中心に2本のセンターラインを引く作業が行われた

 この2点によって、グリッドボックスの中心に止めることが以前よりも容易になり、かつ多少左右にズレたとしてもはみ出すことをなくすための措置だ。

 さらに3点目の変更として、FIAはフロントアクスルの停止位置として引いていた横方向の黄色い線を延長した。これは、2022年に導入された新世代マシンのフロントタイヤ周辺の視認性が悪いことを受けての措置だ。角田裕毅(アルファタウリ)は次のように語る。

「クルマにもよりますが、現在のクルマはフロントタイヤの下がとても見にくくなっていて、オレンジ色(編注:黄色)の横線の位置で止まっているという認識はできていないというのが、正直なところです。みんなも勘で止まっていると思うで、長くなったことはポジティブなことだと思います」

 この黄色い線はグリッドの進行方向右側だけに引かれていたが、アルバートパーク・サーキットの場合、右側にピットウォールがあって延長できないため、右側の偶数グリッドは新たに進行方向左側に延長された黄色い線を引いている。そのため、グリッドの奇数列と偶数列で黄色い線が異なっているのがわかる。

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コースの構造上、グリッドの奇数列と偶数列では黄色の線の引き方が異なっている

 果たして、この変更で停止位置違反はなくなるのか? 日曜日のレースはスタート前のフォーメーションラップの停止時から注目したい。

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