MotoGPアルゼンチン予選|アレックス・マルケスが”スリックタイヤギャンブル”成功させ初ポール! Q1突破から劇的展開

 

 2023年のMotoGP第2戦アルゼンチンGP予選が行なわれた。最速タイムを記録し、スプリントレースと決勝レースのポールポジションを獲得したのは、グレシーニのアレックス・マルケスだった。
 今シーズンから予選Q1とQ2の組分けは、初日の総合タイムで行なわれることに。今回はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)がQ1スタートとなる一方、中上貴晶(LCRホンダ)がQ2へ直接進んでいる。
 サーキットは前日夜に雨に降られ、予選前のFPでは路面にウエットパッチが多数残っていた。なんとか天候は保つかとも思われたが、FP終盤に雨が振り始め、予選がスタートする際には雨脚も強まっており、各ライダーはレインタイヤでコースに向かうことになった。ただクアルタラロがオーバーランを喫してグラベルに突っ込むなど、このコンディションへ適応しきれていない様子も見られた。
 なお、そのクアルタラロは一度オーバーランをした後は1分47秒397と暫定トップとなるタイムを記録した。このタイムは暫く暫定トップのままだったが、残り3分でアレックス・マルケス(グレシーニ)が1分47秒317とわずかながら更新していった。
 マルケスのタイムは結局更新されることなく、Q1をそのまま通過。またクアルタラロが2番手タイムでQ2に進んでいる。なおマルケスはQ1チェッカー後に低速で転倒してしまう場面があった。自走でピットへ戻ろうとしていたが、途中でマシンから出火。そのため直後のQ2にはスペアマシンで臨まなければならに状況となってしまった。
 予選Q2開始時は雨が多少弱まった様子だが、依然として路面はウエット。レインタイヤでアタックが開始された。
 Q2は序盤からQ1のベストタイムを更新する勢いで始まった。ヨハン・ザルコ(プラマック)が特に速さを見せており、1分46秒834を2周目にマーク。これが暫定トップタイムとなった。
 後半にかけて路面はわずかながら乾いた部分も見える状態となっていた。ここから更に路面コンディションが改善すると見込んだか、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)やマルコ・ベッツェッキ(VR46)がスリックタイヤを使用するギャンブルに出た。
 コース上ではレインタイヤ勢のフランコ・モルビデリ(ヤマハ)が一気に自己ベストを縮め、1分45秒982で暫定トップタイムを更新した。
 今回はレインタイヤが正解か……そう思われたが、ラストアタックでスリックタイヤ勢が一気にタイムを更新。ベッツェッキ、バニャイヤが1分44秒台のタイムを記録して行くが、それを更にアレックス・マルケスが更新する1分43秒881をマーク。Q1を突破し、マシン炎上のトラブルも跳ね除けてMotoGPクラスで初のポールポジションを獲得した。
 フロントロウに並んだのは全員スリックタイヤに賭けたライダーで、アレックス・マルケス、ベッツェッキ、バニャイヤという並びとなった。中上貴晶はQ2でギャンブルを選ばず、最終的に11番手で予選を終えた。
 
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ライダー
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1
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