アルファタウリF1、新型フロアに好感触「低速での空力パフォーマンス向上を目指し、5、6段階にわたりアップデートする」
スクーデリア・アルファタウリのテクニカルディレクター、ジョディ・エギントンは、AT04のフロアに関して5回から6回にわたるアップデートを計画していると語った。目標は、コーナー進入時のマシンの安定性を向上させることだ。
第3戦オーストラリアGPでチームは新しいフロアを投入。角田裕毅はフリープラクティス中にダメージを負ったため、旧型に戻し、ニック・デ・フリースは新型を走らせた。結果的に、チームはふたつの仕様の比較を行うことが可能になった。
デ・フリースはアクシデントによりリタイア、角田は10位に入り、チームにとってシーズン初ポイントを持ち帰った。現在アルファタウリはウイリアムズと同点の1ポイントで、コンストラクターズ選手権9位に位置している。
エギントンは、オーストラリアでのアップデートについて次のように説明した。
「我々はやりたいと思うことに疑いを持っていなかった。非常に基本的な部分で、リヤの車高が高いときのリヤの荷重を改善することを目指していた」
「いくつかのアップデートがあるが、今導入しているアップデートは、コーナー進入時の低速での安定性を改善することを目的としたものだ。エントリーの際のリヤ荷重を改善する。リヤ荷重を増すことができれば、安定性が向上する」
「どのチームも、低速での空力パフォーマンスの向上を目指している。我々はシーズン前には、目標のひとつを完全には達成できなかった」
「コーナー進入時の低速の状態におけるマシンの安定性を改善することを目指している。それができれば、ドライバーたちはエントリーした後にもっとプッシュできるようになる。そこからパフォーマンスの向上を引き出すことができる」
フロアの改良によりもたらされるパフォーマンスは非常に大きいとして、エギントンは、シーズンのなかで「5段階から6段階」にわたってアップデートを行っていく計画であると語った。
「フロアの渦の強さと位置を制御するため、フロアフェンスキャンバーの変更を行い、ディフューザーを拡大し、タイヤの後方に生み出される乱流によるロスを削減するといったことが、プランの一部になっている」
「結局のところ、簡単に言えば、我々はコーナーへのエントリーに際し、荷重を増すことを目指している。そうすればドライバーはよりハードにプッシュすることができるからだ」
「コーナーに向けてより優れたエアロバランスを保つことができ、高い安定性を得ることができれば、バランス面でのアドバンテージにもなる」
「フロアは大きなデバイスであり、その目標を達成する上で最も有効なパーツである。今年はフロアの開発を5回か6回のステップで行っていく予定であり、今回はその最初のステップに当たる」
「冬の間にマシンを開発していた段階で、開発やその他の面で、いくつかの目標を設定していた。達成できた目標もあれば、そうでなかったものもあった。今回のアップグレードは、ある意味、それに対処するためのものだ」
「これは最初のステップであり、今後多数のアップデートを入れていく予定だが、現段階で、ライバルたちに近づくために最大のゲインを実現しなければならないと考えていた領域においては、結果を得つつある。それについてはそれなりに満足している」
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