フェラーリF1、シミュレーターで新サイドポッドに好感触。投入を早める可能性を検討
スクーデリア・フェラーリは、当初第6戦エミリア・ロマーニャGPで導入する予定だったアップグレードのいくつかを、計画を早めて、次戦アゼルバイジャンGPに持ち込む可能性について検討している。オーストラリアとアゼルバイジャンとの間の長いインターバルを利用し、フェラーリは、SF-23の開発作業を全力で進めてきた。
イモラに向けて計画されたアップグレードには、新しいフロア、サイドポッド、ディフューザーをはじめとする、さまざまなものが含まれる。チーム代表フレデリック・バスールの指示で、チームはそれらの開発作業をこのインターバルの間に急ピッチで進めた。また、序盤3戦を経てSF-23のコンセプトにおいて再考すべき部分があることが明らかになったため、異なるソリューションについても試した。
先週、ムジェロでフェラーリのリザーブドライバーおよびテストドライバー4人が旧型車で走行を行ったが、レギュラードライバーであるシャルル・ルクレールは、マラネロにおいて、アゼルバイジャンへの準備として、シミュレーターで新しいソリューションのテストを行った。バクー・シティ・サーキットは、最大限のダウンフォースが必要な90度コーナーやトリッキーなセクションが多数ある一方で、最終ストレートでは優れたトップスピードが必要とされるため、空力的に最適なバランスを見つけ出すのが簡単ではない。
シミュレーター作業の終盤、ルクレールはフロントおよびリヤウイングのさまざまなソリューションを試して最も優れた妥協点を探り、さらに新しいサイドポッドも試した。このサイドポッドは、ラジエターエリアの下により大きなアンダーカットが入り、マシン後方への空気の流れを増やすことを狙ったものだ。
フェラーリの関係者によると、このソリューションによるラップタイムの改善は予想を上回るものだったため、予定を早めてアゼルバイジャンに投入することも検討しているという。
アゼルバイジャンGPは、スプリントフォーマットで実施され、新パーツをテストできるフリープラクティスは、金曜午前の1回しかない。さらにミスが非常に起きやすいコースでもあるため、新パーツの導入はバクーではなく、その翌週のマイアミGPで実施する方が効率的であるとも考えられる。しかし、序盤3戦で予想よりも大きくレッドブルから後れをとっていることから、バスール代表はできるだけ早くパフォーマンス向上を成し遂げるため、バクーで新しいサイドポッドを2台に投入するという決断を下すかもしれない。
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