ペレスが今季初スプリントを制する。角田裕毅はリタイア【レポート/F1第4戦アゼルバイジャンGP】
4月29日、2023年F1第4戦アゼルバイジャンGPのスプリントが行われ、セルジオ・ペレス(レッドブル)がトップチェッカーを受けた。2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)はリタイアに終わった。
今季6大会で実施されるスプリントイベントの最初の一戦となった今大会。新たなイベントフォーマット導入により、スプリントはメインレースから独立したイベントとして開催される。スプリントのスターティンググリッドは同じく29日の現地時間12時半(日本時間17時半)より実施された『スプリント・シュートアウト』により決定された。
なお、スプリント・シュートアウトでクラッシュを喫したローガン・サージェント(ウイリアムズ)は、マシン修復が間に合わずスプリントを欠場。これにより今季初のスプリントは19台で争われることになった。
また、エステバン・オコン(アルピーヌ)はスプリント・シュートアウト終了後にセッティング変更を実施。パルクフェルメ規定によりこのスプリントと30日に行われる決勝ともにピットレーンスタートとなった。タイヤ選択は、10番手スタートのランド・ノリス(マクラーレン)、15番手スタートのバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)の2台はソフトタイヤを選択。その他17台はミディアムタイヤをチョイスした。
現地時間17時30分(日本時間22時30分)開始のフォーメーションラップを経て、気温22度、路面温度36度、湿度61%のドライコンディションで、タイヤ交換義務のない17周のスプリントのスタートは切られた。
4番手スタートのジョージ・ラッセル(メルセデス)が3番手スタートのフェルスタッペンに仕掛ける。2台は接触しながらもターン1、ターン2と激しくポジションを争い続けるが、ターン3でイン側に入ったラッセルが3番手に浮上。一方、フェルスタッペンはターン2でウォールにもヒットし、サイドポッドとフロアにダメージを負うも4番手で続く。
一方、16番手スタートの角田はニック・デ・フリース(アルファタウリ)にもかわされ、18番手まで順位を下げるなか、1周目のターン13でウォールにクラッシュ。角田のマシンの右リヤタイヤが外れ、コース上を転がった影響で2周目にバーチャルセーフティカー(VSC)が導入される。
角田は自走でピットまで戻り、タイヤとフロントウイングを交換しコース復帰を果たすも、マシンは右リヤのアームが折れたか、真っ直ぐ走れない状態に。そしてコース上に破片が散らばっていることもあってか、4周目にVSCはセーフティカー(SC)に切り替えられた。その直前にオコンがピットに入りソフトタイヤに交換。また角田もガレージにマシンを入れ、ここでリタイアとなった。
レースは6周目に再開を迎えた。ルクレール、ペレスはポジションキープ。ただ、フェルスタッペンがターン1でラッセルのインに飛び込み、3番手を取り戻す。
4番手ラッセル、5番手カルロス・サインツ(フェラーリ)、6番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、7番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)、8番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)というオーダーで7周目を迎えた。
2番手のペレスはルクレールの背後1秒以内をキープ。8周目のホームストレートでDRSを使い横に並ぶと、ターン1でオーバーテイクしペレスがラップリーダーに浮上する。ただ、今度はルクレールがDRSを使える状況となる。それでもペレスとルクレールのギャップは徐々に広がりを見せ、逆に3番手フェルスタッペンがルクレールから1秒以内に接近する。
DRSが使えないペレスはクリーンエアのなか、9周目に1分43秒832とこの時点でのファステストを更新し、ルクレールとのギャップを1.2秒まで広げる。そして12周目にはルクレールの0.895秒背後にフェルスタッペンが接近する。
なお、ソフトタイヤスタートを選択したノリスは10周目終わりにピットインしタイヤをミディアムに交換。途中ミディアムからソフトに変えたオコンも12周目終わりに別のソフトに交換と、ソフトタイヤスタート勢はデグラデーションに悩まされ、上位浮上は叶わず。
残り3周を迎えた15周目にはペレスとルクレールのギャップは2.4秒まで広がった。16周目には4.7秒と、ルクレールがペースダウン。しかし、背後につけるフェルスタッペンもオーバーテイクまでには至らず。
17周目を終え、2番手スタートのペレスが今季初となったスプリント戦でトップチェッカーを受けた。2位はルクレールが死守。3位にマシンにダメージを負いながらもポジションを取り返したフェルスタッペンが続いた。4位にラッセル、5位にサインツ、6位にアロンソ、7位にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続き、8位のランス・ストロール(アストンマーティン)までがポイント獲得となった。
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