角田裕毅、17番グリッドから11位「精神的にタフだったが満足のレースができた」代表がレーステクニックを絶賛/F1第5戦

 

 2023年F1マイアミGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は11位完走を果たした。

 17番グリッドからハードタイヤでスタート、1周目に15番手に上がり、ミディアムスタート勢のピットストップで、18周目には9番手に。その後、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)をパス、37周目からの第2スティントは14番手からスタートし、アルボン、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)をオーバーテイク、終盤は後方からランス・ストロール(アストンマーティン)が近づいてきたが、0.445秒差でしのぎきり、11位でフィニッシュした。

 ビークルパフォーマンス責任者のギヨーム・デゾトーは、チームと角田のレースについて、次のように振り返った。

「裕毅が達成した11位にとても満足している。セカンドロウからスタートしたマグヌッセンのわずか1.3秒差でフィニッシュし、チェッカーフラッグまでストロールを抑えきったのだ」

「もちろん、これほど堅実なレースをしたのだから、その結果として1ポイントを獲得することができればよかったけれど、全員が完走したレースであり、17番グリッドからスタートして戦うのは極めて難しいことは分かっていた」

「ハードタイヤでのファーストスティントで、裕毅は我慢強く、一貫した走りをした。タイヤマネジメントをうまくやれたことで、長いスティントを取ることができた」

「37周目にピットインした後、ヒュルケンベルグの前を走り、アルボンやボッタスに対して素晴らしいオーバーテイクの動きを見せた」

「チームにとって励みになるレースだ。マシンはレースごとに改善している。しかし中団は相変わらず接戦であり、ポイント圏内でフィニッシュするのは簡単なことではない。イモラではまた重要なエアロアップデートを入れる予定であり、それによってさらなる改善がもたらされ、毎戦ポイントフィニッシュができるようになることを期待している」

2023年F1第5戦マイアミGP 角田裕毅(アルファタウリ)とアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)
2023年F1第5戦マイアミGP 角田裕毅(アルファタウリ)とアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

 フランツ・トスト代表は、角田のレースについて、次のように語った。

「裕毅は強力なスタートを決めて、1周目に何台かオーバーテイクした。その後、非常に優れた、力強いレースをした」

「彼はアルボンを2回オーバーテイクし、ヒュルケンベルグとボッタスを抜いて、11位でフィニッシュした。マグヌッセンのわずか1.3秒後ろだ。終盤数周には、裕毅はストロールに対して素晴らしいディフェンスをした」

「レースでは我々のマシンは予選よりはるかに優れたパフォーマンスを見せたと言っていいだろう」

■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
決勝=11位(57周/57周)
17番グリッド/タイヤ:ハード→ミディアム

 いいレースでした。チームも僕自身もいい仕事をして、挽回を図ることができたのです。マシンの力を最大限に引き出すことができたと感じています。

 全力を尽くしましたが、ポイントを獲得できなかったことは残念です。でも自分のパフォーマンスに満足しています。

 精神的にタフなレースでした。常にすぐ前かすぐ後ろに他のマシンが走っていたので、一息つく時間があまりありませんでした。

 レースペースがこれほど強力だとは予想していませんでした。今後のレースに向けてそれを確認できて心強いです。ブレーキに自信を持てたので、コーナーに突っ込んでいくことで何度もオーバーテイクすることができました。

 イモラでアップグレードが導入されます。それがうまく機能して、一貫してポイントを獲得できるようになることを願っています。

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