F1エミリア・ロマーニャGP中止決定で、チームが機材の搬出準備。モナコGPへの懸念はなし

 

 イタリアのエミリア・ロマーニャ地方が豪雨と洪水に見舞われたことで、今週末のF1エミリア・ロマーニャGP中止の発表がなされた後、チームは木曜日、イモラのアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリに立ち入り、機材を次戦のモナコへと搬送するための準備を行うことが許可された。

 5月17日水曜、F1は今週末のエミリア・ロマーニャGPを開催しないと発表した。安全性が確保できないこと、数千人の住人が避難を余儀なくされるなかで地元に負担をかけることを避けることが中止の理由であり、全チームがこれに同意した。

 サーキット周辺にも豪雨の影響が出ており、一部道路は冠水して通行できない箇所もあった。F2のパドックとF1のテレビ施設には浸水したが、高台にあるF1パドックは最悪の被害は免れた。火曜日の段階でF1関係者はサーキットを離れるよう通達され、水曜日にはサーキットに近づかないよう指示されており、その時点でイタリアに向かっていたスタッフは移動を中止した。

 翌木曜日、各チームは、ピットレーンとインフラを設置途中のガレージに戻ることが許され、モナコに向けて機材を運び出す準備を開始した。一部道路が閉鎖された状況であり、移動は簡単ではないが、翌週末のモナコGPへの影響はないとF1チームは考えている。

 2023年のエミリア・ロマーニャGPが延期されて別の日程で行われるのか、完全な中止により2023年のF1カレンダーが22戦に縮小され、イモラの現行契約が1年延長されて2026年までとなるのか、現時点では正式な発表が行われていない。

 今週末のチケットを持つファンには、次回のチケットに変更するか、返金を申請するかの選択肢が与えられる。しかし災害の影響で、手続きに遅延が生じる可能性がある。

 F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、中止は困難な決定であり、観戦予定だったファンに対して申し訳ないとする一方で、今週末グランプリを開催するべきでないことは明らかだったと述べている。

2023年F1バーレーンテスト ステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)
ステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)

「時には難しい決断があるが、ある状況下ではそれを選択せざるを得ない」とドメニカリは水曜日にイタリアの『SkySport24』に対して語った。

「起こっていることに対して、優先順位をつけるのは当然のことだ。困難な状況であり、優先すべきは、いま苦しんでいる人々の安全だった」

「私は火曜日の夕方に到着した。その時点で、他の選択肢がないことは明らかだった。コース自体は走行できる状態になったかもしれないが、優先すべきなのは他のことだった」

「全チームに伝えたところ、反対する者は誰もいなかった。イモラのファン、F1ファンには申し訳なく思う。適切な解決策を見つけ出すべく努力していく」

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