野尻智紀、スーパーGT第3戦でレース復帰へ。“スローパンクチャー”の肺は処置済み

 

 先日、肺気胸と診断されたことを受け、5月第3週のスーパーフォーミュラ第4戦オートポリスと第4週の富士24時間レースを欠場した野尻智紀。6月3日、4日に開催されるスーパーGT第3戦鈴鹿には無事参戦できる運びとなった。
 そもそも、野尻が発症した肺気胸とは、肺に穴が開くことでそこから空気が漏れ、肺の外側にある胸腔(きょうくう)に溜まることでそれに押され肺が縮んでしまうことを指す。野尻はオートポリス戦の予選前日に胸の痛みや息苦しさに見舞われ、急遽病院で受診したところ肺気胸が発覚。レースを欠場することとなった。
 自身のSNSでは「#肺がスローパンクチャー」と冗談めかして発信するなど、当初からファンに対しても気丈に振る舞っていた野尻。その“スローパンクチャー”も現在では対処がなされており、肺も通常通り膨らんだ状態に戻ったという。
「肺の周りに溜まった空気を抜いて、それで肺を膨らせませるという措置をしました。今は問題なく膨らんでいます」
 そう語る野尻。肺気胸には、肺に自然に穴が開いてしまう“自然気胸”と外傷によって穴が開く“外傷性気胸”があるが、野尻の場合は後者だという。「傷口も小さかったので治りも早かったです」とのこと。もちろん油断は禁物だが、外傷性気胸はその性質から自然気胸と比べても再発リスクが低いようだ。
「自然気胸の方が再発しやすいという風に聞いています」
「とはいえ、身体に負担がかかるスポーツですからね。(肺気胸は)肺の穴が空いたところの詳細な状況が分からないからこそ、再発の可能性があるのだと思います。検査にも限度がありますし、切り開いて見ているわけではないので」
「その中で、色んな状況を加味すると早期復帰もできるんじゃないかというお医者さんの判断もあり、今回出場することになりました」
 もちろん、今週末も実際に走ってみないと分からない部分もあるというが、レントゲン検査やCT検査でも問題がなく、カートでの走行でも問題がなかったとのこと。ひとまず、大事に至らなかったことは何よりだ。
 野尻と大湯都史樹のコンビで戦う8号車ARTA …読み続ける

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