レッドブル&HRC密着:1回目のアタックでポールを獲得したフェルスタッペン。難コンディションでの走行を楽しむ余裕も
マックス・フェルスタッペンがF1第8戦スペインGPの予選でポールポジションを獲得した。
フェルスタッペンの速さは予選だけでなく、スペインGPが開幕した直後のフリー走行1回目からライバルたちを圧倒していた。
まずフリー走行1回目では2番手以下にコンマ7秒以上の差をつけてトップに立ったフェルスタッペンは、2回目と3回目のフリー走行でもトップを堅持して予選に臨んだ。フェルスタッペンが3回のフリー走行でいずれもトップだったのは、今シーズン第2戦サウジアラビアGPに続いて2度目。
サウジアラビアGPではドライブシャフトに不具合が発生してQ3に進出することができなかったが、この日は違った。
じつはこの日の予選は直前に降った雨の影響で、ドライタイヤでのアタックで始まったものの、滑りやすい難しいコンディションだった。Q1ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)が脱落。Q2でもチームメイトのセルジオ・ペレスがコースアウトし、通常のグランプリでフェルスタッペンのライバルとなりそうなドライバーがQ3に進出することができないという波乱が連続していた。
そんな中、フェルスタッペンは安定した速さを見せつけ、ライバルたちを凌駕し続けた。しかも、難しいコンディションのなかでのアタックを「楽しかった」と表現した。
圧巻だったのはQ3の1回目のアタック。全セクターで最速を刻んでコントロールラインを駆け抜けたフェルスタッペンのタイムは1分12秒272。これは1回目のアタックを終えた時点で2番手以下にコンマ9秒もの大差をつける驚異的なラップだった。
2回目のアタックは、ライバルたちに更新されないと見ると、すかさず中止して、レースに向けてタイヤを温存(IMG_1451.JPG)。結果的に1回目のアタックでポールポジションを獲得した。しかも、このタイムは、カタロニア・サーキットで行われた予選の2006年のフェルナンド・アロンソ(当時ルノー)の1分14秒648を更新する最速ポールポジションタイムとなった。
これで、フェルスタッペンは金曜日から土曜日の4つのセッションですべてトップタイムをマーク。これは今シーズン初めてだった。
いまのフェルスタッペンとレッドブルなら、日曜日のレースでポール・トゥ・ウインを飾るだけでなく、ファステストラップも記録し、ハットトリックも達成しそうな勢いがある。唯一の不安は、天候の急変だが、それとていまフェルスタッペンには難敵とはならないだろう。
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