【角田裕毅F1第8戦分析】Q2で自己ベスト更新もタイム抹消。入賞に向け、後方からタイヤマネージメントで挽回できるか

 

 予選前に降った雨は上がったが、路面はまだ完全に乾き切っておらず、再び雨が降る可能性も考えられるなかで始まったF1第8戦スペインGPの公式予選。最初にコースインしたのは角田裕毅(アルファタウリ)だった。

 しかし、ほかのドライバーたちが乾き切っていない路面に足をすくわれたように、角田もコースインした直後にスピンを喫した。

【角田裕毅F1第8戦分析】
2023年F1第8戦スペインGP予選 コースに出る角田裕毅(アルファタウリ)

 マシンに大きなダメージを与えることなくピットインした角田は、タイヤを履き替えて、2度目のコースイン。このアタックで1分13秒862をマークして、14番手でQ1を突破した。

 Q3進出を賭けたQ2の最後のアタック。セクター1を自己ベストの21秒830で通過した角田は、セクター2とセクター3でも自己ベストを更新する走りでまとめ上げ、1分13秒316をマークした。

 残念ながら、その時点で角田のタイムは11番手で、Q3に進出することはできなかった。だが、その直後、角田は11番手のポジションを失う。最後のアタックで角田は5コーナーで外側に4輪をはみ出し、トラックリミット違反を犯していたからだ。

 これにより、自己ベストの1分13秒316は抹消され、Q2の最初のアタックで記録していた2番目のタイムが正式結果となり、角田の予選順位は15番手となった。

【角田裕毅F1第8戦分析】
2023年F1第8戦スペインGP 角田裕毅(アルファタウリ)

 中団争いは激しいだけに、ポイント獲得を目指す角田にとっては、自己ベストタイム抹消による15番手への降格は痛かった。

「チームがいい仕事をしてくれたのに、タイムが抹消され、本当にガッカリ」(角田)

 確かに、オーバーテイクが難しいカタロニア・サーキットで15番手スタートから入賞するのは簡単なことではない。しかし、そのカタロニア・サーキットで角田は昨年、13番手からスタートして10位入賞を果たしている。

 今年のカタロニア・サーキットは最終コーナー手前にあったシケインがなくなり、左フロントタイヤへの負担が大きくなり、レースはそのタイヤマネージメントが重要となる。

 今年の角田はこのタイヤマネージメントで日曜日に挽回するレースを何度も見せてきた。得意のロングランで今年もポイントを目指してほしい。

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