新ウイング投入も苦しむハミルトン「何かが欠けている」ミックの力を借りて解決策を探る:メルセデス/F1第11戦金曜
2023年F1イギリスGPの金曜、メルセデスのルイス・ハミルトンはフリー走行1=12番手/フリー走行2=15番手、ジョージ・ラッセルはフリー走行1=14番手/フリー走行2=12番手だった。
今回メルセデスは、フロントウイングとフロントウイング・エンドプレートにアップデートを加えている。また、FP1開始時、メルセデスがラッセルのパワーユニット(PU)にICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kのシーズン3基目、エキゾーストシステムの4基目を入れたことが発表された。規則で認められた基数内であるため、ペナルティは受けない。
チームは、イギリスGP初日を「不可解な金曜日」と表現、シングルラップのペースは優れず、レースペースはまずまずだったと述べた。
トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、この日のマシンについて「レースでは表彰台をかけて戦えるポテンシャルがある一方で、予選ではトップ10に迫るのにも苦労しそうに思えた」と語った。
「理由を理解するためにやるべきことがたくさんある。(リザーブドライバーの)ミック(・シューマッハー)も今夜シミュレーションの作業をしてくれるから、それが大きな助けになるだろう」
「ポジティブだったのは、ミディアムタイヤとハードタイヤで燃料を軽くした状態でのパフォーマンスは良かったことだ。ロングランペースも強力だったと思う。また、アップデートが予想どおりの挙動を示したことも心強い」
「修復すべきことのリストは長くはない。しかし明日の予選に関する項目は非常に重要だ。やるべきことは多いが、アイデアがたっぷりあるので、しっかり改善できることを期待している」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
フリー走行1=12番手(1分29秒768:ミディアムタイヤ/23周)/2=15番手(1分29秒283:ソフトタイヤ/24周)
シルバーストンではよくあることだが、今日は風がとても強かった。これこそが世界一のトラックと言われる一因だと思っているが、その影響でマシンが不安定になる。さらに僕たちの場合、シーズンの大半を通して、同じ課題と格闘しているんだ。
このマシンは乗りづらくて、その状態がここでも続いている。シングルラップでは、タイヤの種類が違っても全くタイムが向上しない感じで、つまり、僕たちには何かが欠けているように思えた。ポジティブな点は、ロングランペースがそれほど悪くなかったことだ。
バランスはトリッキーだけど、それについては今夜取り組んでいく。シミュレーターにミックが乗ってくれるんだ。明日に向けて何か解決策を見つけられるといいね。
レッドブルと同じレースを戦える状態ではない。それでも表彰台争いができることを期待しているんだ。とてつもない努力が必要だろうけどね。昨日の時点からファンが熱心に応援してくれている。ファンの皆に喜んでもらえるようなパフォーマンスを見せたいね。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
フリー走行1=14番手(1分29秒874:ミディアムタイヤ/28周)/2=12番手(1分29秒238:ソフトタイヤ/25周)
今日が良い金曜日でなかったことは確かだね。FP1ではミディアムタイヤでのペースがまずまずに見えて、ソフトタイヤを履けばタイムが大きく向上すると思っていた。ところがFP2で苦しんだんだ。
僕たちには、気温が上がるとパフォーマンスが低下する傾向が少し見られる。セッションの合間にたくさんの変更を施したけれど、コンディションの変化に十分対応できなかったかもしれない。
難しい午後だったが、今夜チームと一緒にデータを詳細に分析し、明日に向けて何ができるかを見ていく。
困難な一日ではあったけれど、イギリスのファンの前で走っていると自然と笑顔になってくる。チームと僕が明日強くなって戻ってこられるようなエネルギーを、皆が与えてくれているんだ。
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