アルピーヌ新副社長、離脱するサフナウアーとは「物事を進める上での考え方が同じではなかった」と語る

 

 アルピーヌのモータースポーツ担当副社長ブルーノ・ファミンは、チームと、オットマー・サフナウアーは、チームの将来について「同じ時間軸にいなかった」と述べている。

 F1第13戦ベルギーGPの金曜日、アルピーヌは、サフナウアーとスポーティングディレクターのアラン・パーメインが、ベルギーGPの後に辞任することを発表した。ファミンが現在のアルピーヌ・モータースポーツの副社長に昇進しつつ、ビリー-シャティヨンにあるルノーのエンジン部門も引き続き統括するようになってから、上層部の入れ替えが始まり、続いて再編が行われた。アルピーヌのCEOを務めていたローラン・ロッシは、アルピーヌのスポーツ活動から一歩退くことになり、ルノー・グループのCEOルカ・デメオの決定によってその座をフィリップ・クリーフに明け渡すことになった。

 金曜日に発表された再編について質問されたファミンは、チームの運命を好転させるためのスケジュールとプロセスについて、アルピーヌとサフナウアーは対立していたと語った。

「我々は、いかにして挽回して目指すパフォーマンスレベルに到達するかという点で、同じ時間軸にいなかった。そのため決別することになった」とファミンは語った。

「我々はやり方に対する考えに相違があると思う。もちろん時間軸の面もそうだが、物事を進める上での考え方がまったく同じではなかったと考えている」

オットマー・サフナウアー代表(BWTアルピーヌF1チーム)&ローラン・ロッシCEO(アルピーヌ)
2023年F1第9戦カナダGP オットマー・サフナウアー代表(BWTアルピーヌF1チーム)&ローラン・ロッシCEO(アルピーヌ)

 アルピーヌでの最近の出来事に加えチームが不振であることから、ロッシが当初掲げた100レース計画を達成するための団結し安定したチームを構築する能力については、必然的に疑問が投げかけられるだろう。だがこの発表にもかかわらず、ファミンはアルピーヌの計画が危機に瀕しているわけではないと考えている。

「今起きていることは、アルピーヌの計画の第2段階だ。我々は後退するのではなく、前進している。もちろん多くの変化があったが、これはより遠くへより速く進んでいくための土台を強化する機会でもある」

「重要な目標は、できるだけ早くレースで優勝し、タイトルを勝ち取ることだ。レースごと、年ごとにマシンのフルパッケージの改善を続ける必要がある」

「それが簡単でないことはわかっている。レギュレーション変更は、全体的にはランキングを変えるためのいい節目であり、かなり合理的な目標であることは承知している。だが一歩にはならないだろう。それまで常に改善を進める」

 ファミンは、アルピーヌはこれからのF1のサマーブレイクを、チームの状況を適切に“評価”するために使うだろうと語ったが、それは金曜日に発表された変更が、アルピーヌの苦境について総合的な評価を行うことなしに決められたことをほのめかしている。

「本当の状況について、チーム全体とともに見極めるつもりだ。私はこの評価を行うのに必要な時間を取る」

「結果が期待にそぐわない。昨年我々は4位だった。我々は4位の座を維持することを目指しているし、もしかすれば3位に近づくかもしれない」

「我々は望む位置にいないので、チームと熱心に取り組み、エンストンとビリーのスタッフとともに、マシンから可能な限り最大のパフォーマンスを引き出すつもりだ」

エステバン・オコン(アルピーヌ)
2023年F1第13戦ベルギーGP エステバン・オコン(アルピーヌ)

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