アルピーヌF1チーム元代表サフナウアーが、ルノー上層部を批判「成功のために必要なプロセスを理解してくれなかった」
F1ベルギーGP後にアルピーヌF1チーム代表の座を離れたオットマー・サフナウアーが、最近のインタビューにおいて、ルノー本社上層部は、F1で成功するためのプロセスを理解していないと批判した。
アルピーヌでは上層部の体制の大幅な見直しが行われている。ブルーノ・ファミンがアルピーヌ・モータースポーツ担当副社長に就任、ローラン・ロッシに代わってフィリップ・クリーフがCEOとなり、さらに、ベルギーGPの週末には、チーム代表のサフナウアーとスポーティングディレクターのアラン・パーメイン、チーフテクニカルオフィサーのパット・フライの退任が発表された。
サフナウアーがアルピーヌに在籍した期間に戦ったグランプリは34戦で、100戦のうちに表彰台の常連になることを目指すとして当時のロッシCEOが打ち出した、いわゆる『100レース計画』の3分の1に関与しただけで、チームを去ることになった。
サフナウアーが離脱することになった理由については、チームが成功を目指す道のりに関して「それぞれが考えているタイムラインが一致しなかった」ためであることは、ベルギーGPの週末に明らかにされた。サフナウアーは改善にはある程度の時間が必要だと考えていたが、ルノーはできるだけ早い段階で結果を出すことを望んだのだ。
最近『SiriusXM』で行ったインタビューにおいて、サフナウアーは、自分とルノー上層部との考え方の違いについて、より具体的に話した。
「ルノーの経営陣、CEOであるルカ・デメオは、すぐさま成功を収めることを望んでいる。もちろん、F1の世界では誰もがそれを望んではいるが、残念ながらそういう風にうまくはいかない」とサフナウアーは語った。
「私は彼に対し、それには時間がかかるし、必要なプロセスがあると説明した。34年間レースの世界にいて、そのうち26年間はF1にいるのだから、チームを立て直すには何が必要かについて、ある程度の経験をもとに話している」
「彼らは可能なタイミングよりも早く実現したいと考えていた。だが私としては、非現実的なタイムラインに同意することはできなかった。そういうことをすると、時間だけにとらわれて、皆がフラストレーションを募らせていくことになるからだ。そのため、私は非常に現実的かつ可能な計画を提示した。しかし彼らは、他の誰かを使ってそのプランを短縮して行いたいと思ったのだろう」
2022年初めにアルピーヌの代表に就任して以来、サフナウアーは、チーム強化のために優秀な人材を採用すべく、他チームからの引き抜きに動いてきた。必ずしも望んだすべての人物を確保できたわけではないが、数人の重要なスタッフとの交渉がまとまったという。しかし、彼らが本格的にアルピーヌでの仕事をスタートするのは少し先になるということだ。
「強化すべき部門に加入してもらうために、大勢の人々を説得することができた。しかし残念ながら加入時期は、何人かが2023年の秋、大部分は2024年中盤、さらに2025年になる人たちもいる」とサフナウアーは語った。
このようにチームのパフォーマンス向上に取り組んできたサフナウアーだったが、ルノー本社やアルピーヌ上層部に対して、長期的なプランに納得してもらうことはできなかったという。
「前進しつつあっても、時には、2歩前に進むために、半歩後退することもある。しかし彼らはそのことを理解しなかった」
「焦りがあったのか、感情の問題なのか、いずれにせよ、理解がなかったことは間違いない。だが、それは必要なことであり、彼らは今後それを知ることになるだろう」
「彼らはより早く目的を達成したいと思った。私ではない人間を使ってだ」
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