「接触の責任は僕にある」5秒ペナルティを受けたハミルトンがピアストリに謝罪:メルセデス/F1第15戦決勝
2023年F1イタリアGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは6位、ジョージ・ラッセルは5位という結果だった。
ハミルトンは、大部分のドライバーとは反対の、ハードタイヤからミディアムという戦略で走った。8番グリッドから1周目にランド・ノリス(マクラーレン)に抜かれて9番手となり、すぐ前を走るオスカー・ピアストリとノリスのマクラーレン勢を抜けないまま長いスティントを走り、ピットストップを終えて10番手に落ちた。
すぐさまフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)を抜き、ピアストリに挑んだ際に、接触が起きた。ターン4入口でピアストリをオーバーテイクする際に、ハミルトンはブレーキングゾーンで右側を走り、コース端にいたピアストリと接触。ピアストリはピットインしなければならず、ポイント圏外に落ちてしまった。ハミルトンは走行を続けることができたが、接触の責任ありと判断され、5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2を科された。
その後、ハミルトンはミディアムタイヤを生かしてノリス、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を抜き、後方に5秒以上のギャップを築いてフィニッシュ。6位を獲得した。
4番グリッドスタートのラッセルは、ファーストスティント終盤にセルジオ・ペレス(レッドブル)に抜かれ、5番手に。ピットストップを終えて出てきたラッセルは、通りかかったエステバン・オコン(アルピーヌ)のイン側を走り、ターン1入口に向かったが、エイペックスに近づくなかでラッセルはロックアップし、ターン1のランオフを直進し、ターン2でコースに復帰。その際にオコンの前で戻り、ポジションを戻さなかった。そのため、コースを離れて永続的なアドバンテージを得たと判断され、ラッセルは5秒のタイムペナルティを科された。ラッセルは後方に大きなギャップを築いたため、ペナルティ後も順位を落とさずに済んだ。
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=6位(51周/51周)
8番グリッド/タイヤ:ハード→ミディアム
これまでのレースで得たポイントとポジションはすべて、信じられないほど激しく戦った末につかんだものだ。今日はハードタイヤでスタートし、オフセットを作れたことはよかった。ただ、序盤は苦戦して、DRSトレインについていくのが簡単ではなかった。
長い間、マクラーレン勢の後ろを走り続けた。ファーストスティントを走っている時、僕の方が少しだけペースがいいことが分かった。そのため、セカンドスティントで彼らをつかまえられればいいなと思ったんだ。
ピットストップの後、追いつくまでに大きなギャップを縮めなければならなかったので、追いついた時にはタイヤが終わっているのではないかと心配した。でも幸い、彼らのタイヤも同じ状態だった。
ピットストップ直後にアロンソを抜いたことで、チャンスが出てきて、前を行くマクラーレン勢に追いつくことができた。ただ、ピアストリとのインシデントはついてなかった。
僕がギャップを見誤ったせいなので、完全に僕のせいだ。レース後、すぐに彼のところに謝りに行った。
今日僕たちは最大限の結果を出したと思う。10日後のシンガポールGPが楽しみだ。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=5位(51周/51周)
4番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
ここではマクラーレンやアストンマーティンよりは良いペースだったけれど、残念ながらフェラーリは僕たちより少し速かった。そして、トップのレッドブルとも差があった。今日、彼らは高速コーナーでとても速くて、ペレスをあれ以上長く後ろに抑えておくことはできなかった。
タフなレースだった。デグラデーションが高いのに、ピットストップでのロスタイムは大きいから、2回ストップ戦略だと戦えない。つまり、DRSのなかで長い時間を過ごすことになる。でも各車のペース差がとても小さいから、オーバーテイクをするのは簡単ではなかった。
次のシンガポールが楽しみだ。去年はあそこで強さを発揮できたし、僕たちのマシンは比較的シンガポールのサーキットに合っていると思う。だから次は今回よりももう少しトップに近いところで戦えるといいね。
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