現在のGPDAは「一体感のあるグループ」と理事ラッセル。安全性など“3つの課題”が議論の優先事項だと明かす
メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1に関する「3つの要素」がグランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)で現在トップの議題となっていると述べた。
ラッセルは2021年にGPDAの理事に任命され、会長のアレックス・ブルツ、法律顧問のアナスタシア・ファウルと共にGPDAを切り盛りしている。ラッセルは自らの役割を、F1の安全性やスポーツ面での議論、そしてモータースポーツ全般に関わる「集団を代表するスポークスマン」だと述べてる。
「現在、ドライバー全員が参加するきわめて一体感のあるグループとなっている」とラッセルは先週末のモンツァで説明した。
「僕たちが改善を願っている特定の問題や課題について、定期的に話し合っている。F1だけではなく、モータースポーツ全般が話題となる。最終的な部分で、そうした話を外部へと伝えるスポークスマンが必要となるわけだ」
「もっとも、僕はアレックス・ブルツやアナスタシア・ファウルから多大な支援を受けていて、正直に言うと、彼らが手間のかかる仕事の大部分をこなしてくれている。僕はただ裏方として、フォローアップや僕が必要とされている部分を手伝っているだけだ」
GPDAは定例会議を開いているわけではないが、ドライバーには最新の議題を常に情報提供している。ドライバーはWhatsAppの専用グループチャットで頻繁に意見交換している。
「ドライバー全員がグループチャットに参加している。時には、話題がネット上のネタでしかないこともある。意外な人物が意外なネタを投稿してきたりする。だが、それはそれでいい。チャットが動いていることが大事だ。また何らかの遅れがあって、誰かがそれについて話し合いたいとか、改善したいとか、そういうことも大事だ」
「今は、言うまでもないが、F1では多くの改革が進行中だ。スプリントなどのレースのフォーマット、ATA(代替的なタイヤ配分)、コンディション、そしてもちろん、さまざまな安全面などだ」
ラッセルは、F1ドライバーたちが懸念を口にし、GPDAの話し合いでも優先事項となっている3つの課題について、詳細に説明した。
「3つの要素がある。第1に安全性だ。これはある程度自明だろう。サーキットはできる限り安全であってほしいし、必要のないリスクを削る必要がある。危険な要素は常に存在するもので、当然のことながら、マシンもできる限り安全であってほしいが、すべてのリスクを排除することは決してできないだろう」
「次に、レースのエンターテインメント性、レースをどこまでエキサイティングにできるかという課題がある。タイヤのデグラデーションはひとつの要素だし、レースフォーマットやDRSの設定など、いろいろ考えられる」
「そして3番目は、ドライバー以外の人にはそうでもないだろうが、ドライバーには重要な要素となる。それはマシンを操縦した時のフィーリングだ。僕たちは最速、最高、最新で、最もパワフルなマシンがほしい。これはレースの盛り上がりに貢献するはずだ。だが、これらすべてを満たすのは往々にして困難だ」
レッドブルとマックス・フェルスタッペンが圧倒的な強さを見せて1位を独占していることで、F1の成長が阻害されていると多くが感じるなか、「F1はよい状況にある」とラッセルは確信している。
「もし過去12カ月間のレッドブルの圧倒的優勢がなければ、エキサイティングなレースがかなり増えただろうし、接戦から生まれるいいバトルが見られただろう。現時点でF1で熱いバトルは2番手争いだが、よい状況にあると言える」
「タイヤがここのところ少しハードすぎるかもしれないし、1ストップ戦略が多すぎるし、刺激を添えるデグラデーションも十分に起きていない。だが、タイヤが逆に長持ちしなくても、ドライバーは文句を言うだろう」
「最適なバランスを見つけようと試行錯誤している。物事はそう明確に答えが見つかるものでもない」
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