【角田裕毅F1第18戦分析】チームメイト同士で差が生じた予選。適応力が問われる状況で限界を超えず、ミスなく走行
2度目のF1開催となった今年のカタールGP。ただし、前回は2年前の2021年。マシンは2022年から導入されたグラウンドエフェクトカーではなく、タイヤも13インチ。さらに開催時期は11月下旬と今年よりも涼しかった。
これに加えて、サーキットの路面は再舗装され、縁石も新しくなった。運営サイドのスタッフにとってはカタールGPは2度目だが、技術サイドのスタッフにとっては初開催のようなものだった。
そのため、どのチームも過去のデータによる事前の準備には限りがあり、ほかのグランプリに比べて万全とは言えない。
このような状況で重要となるのがドライバーの適応能力だ。それを物語るのが、予選におけるチーム内の順位だ。基本的に同じマシンにチームメイト同士の順位には大きな差が出ないのだが、今回のカタールGPでは、本当に同じマシンでアタックしていたのかと思うほど、どのチームもチームメイト同士で順位が大きく違った。
最も差が大きかったのが、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ(4番手)とランス・ストロール(17番手)の13番手違いで、これにレッドブルのマックス・フェルスタッペン(1番手)とセルジオ・ペレス(13番手)の12番手違いが続く。その次がアルファロメオのバルテリ・ボッタス(9番手)と周冠宇(20番手)の11番手違いで、これに続くのがアルファタウリの角田裕毅(11番手)とリアム・ローソン(18番手)、そしてシャルル・ルクレール(5番手)とカルロス・サインツ(12番手)の7番手違いだ。
予選では11番手に終わり、Q3に進出できなかった角田だが、「自分のパフォーマンスには満足しています。もちろん、Q3に進出することを目標にしていたので、結果としては決して望んでいた予選ではありません。でも、このような高速コーナーが多いコースでは、コーナーで限界を超えやすく、ミスを犯しやすいけれど、今日は限界を超えることなかったので、その点は満足しています」と本人も予選でのパフォーマンスには満足していた。
Q2では10番手だったボッタスとの差はわずかに1000分の4秒。3年目にして、角田に早くも貫禄を感じたカタールGPの金曜日の予選だった。
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