メルセデスF1、アメリカGPに新フロアを導入へ「来季開発の方向性が正しいかどうかの確認を行いたい」
メルセデスF1チームのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンは、次戦F1アメリカGPで改良版のフロアを導入すると明かし、それによって、2024年に向けてチームの開発作業が正しい方向に進んでいるかどうかを確認したいと語った。
F1で新たなグラウンドエフェクトレギュレーションが施行された2022年に苦戦したメルセデスは、今年は改善しつつあるものの、タイトル争いに絡める状態ではない。2022年と2023年にはレッドブルが圧倒的強さを示して、コンストラクターズおよびドライバーズタイトルを連覇した。
メルセデスはシーズン残り5戦の段階で、コンストラクターズ選手権で2位につけており、3位フェラーリとは28ポイント差だ。フェラーリが強さを増しつつあるなか、メルセデスはランキング2位の座を死守するために最後まで戦う決意を固めている。
シーズン終盤ではあるが、メルセデスはW14へのアップデート導入を続けるという。しかし変更の多くは2024年にフィールドのトップに返り咲く道を切り開くためのものでもある。オースティンに持ち込む新しいフロアにより、来シーズンに向けた開発の方向性が正しいのかどうか確認できることを、メルセデスは期待しているという。
「これでラップタイムが多少上がることを期待している」とアリソンが語ったと『RaceFans』は報じた。「それは常にメリットになるからね」
「しかしこれは我々が正しい方向に進んでいるか否かを示す指標になるという意味で、大きく役立つだろう。ラップタイムの面では、効果は小さいと思う。役には立つが、マックス(・フェルスタッペン)を飛び越えるようなことは期待しないでほしい」
アリソンは、W14について、とりわけその弱点をメルセデスは深く理解していると述べている。そのため来年に向けて焦点を置くべきところが明確になっているが、将来のデザインに組み込まれた修正が期待される結果をもたらすかどうかについては、時間をかけてみていくしかないという。
「我々が現在頭を悩ませていることの多くについては、かなり理解が進んでいると思うし、修正に取り組んでいる」とアリソンは語った。
「マシンをどうしたいかに関して、全員がかなり明確な見通しを持っていると感じている」
「今のチャンピオンシップでは、マクラーレンのように印象強い進歩を果たしてはいないが、それでもシーズンを通して描いてきた道筋によって、何を正すべきか非常に明確なアイデアが生まれているのだ」
「だから今後の数年は面白いものになるだろう。エキサイティングなシーズンを期待しているのだ。1年のこの時期は本当に楽しめる」
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