リカルドのF1復帰が正式発表「アメリカでアップグレード版のマシンを初めて試すのが楽しみ」骨折で5戦欠場

 

 8月のF1オランダGP金曜に骨折し、欠場していたアルファタウリのダニエル・リカルドが、第19戦アメリカGPでレースに復帰することが正式に発表された。

 リカルドは、ハンガリーGPで、ニック・デ・フリースに代わり、アルファタウリのレースドライバーに就任した。しかしF1復帰3戦目のオランダGPのFP2でクラッシュを喫し、左手の中手骨に損傷を負い、手術後、怪我が治癒するまで、レースを欠場しなければならなくなった。オランダからカタールの5戦にわたり、リザーブドライバーのリアム・ローソンが代役を務めるなか、リカルドはトレーニングに加え、シミュレーション作業もスタートし、レース復帰に備えてきた。先週は、ナッシュビルでのデモランイベントで、レッドブルRB7を走らせている。

2023年F1第14戦オランダGP クラッシュ直後のダニエル・リカルド(アルファタウリ)
ダニエル・リカルド
RB7のデモランを行うダニエル・リカルド

 リカルドがアメリカGPで復帰する予定であることはチームも示唆していたが、オースティンでのグランプリを前にした水曜、アルファタウリはリカルドの参戦を正式に発表した。

「復帰することができてうれしいよ! 手はかなり良くなった。それを評価するうえで、シミュレーターでの作業が役に立った」とリカルドはコメントした。

「カタールの前の週にシミュレーターを試したところ、ポテンシャルをフルに発揮できる状態ではないと感じた。そのため、その週はイギリスで過ごし、さらにシミュレーターでの時間を重ねて、準備ができたと感じられるところまで来た」

「しばらくの間は左手や腕をあまり使うことができなかったけれど、できる限りトレーニングを続けてきたので、全体的な身体の状態は良好だ」

「この数戦、レースを見ていることしかできずに、もちろんフラストレーションがたまった。(今シーズン)レースに復帰する準備がしっかり整ったと思えるところまで自分を持っていったというのに、2戦走ったところで、また“一時停止”しなければならなかったんだからね。とはいえ、実際には、欠場している間の時間はあっという間に過ぎた」

「今のマシンは、僕が最後に乗ったものより少し進歩している。マシンに加えられた変更とアップデートが何をもたらしたのかを多少なりとも知るのに、シミュレーターは役立った。シミュレーター上でその効果を少し感じることができたんだ。ただ、こういったものの効果を100パーセント感じられるのは、実際にコース上を走ったときだと思う」

「アップデートが初めて導入されたシンガポールには僕も行っていた。フィードバックや感想を聞くのは興味深かったよ。ほとんどがポジティブなものだった。だからそれを実際にコース上で体験するのを楽しみにしている」

「今週末のレースの開催地、オースティンは、とても楽しめるところだ。現代のサーキットとしてはかなりユニークで、起伏やバンプによって、身体的な負担が大きい。過酷ではあるけれど、僕はそこが好きなんだ。チャレンジすることが好きだからね。エイペックスがかなり広くなっているところがたくさんある。独特のコーナーがいくつかあることで、このサーキットは他とは異なる、特別なものになっていると思う」

 欠場中の日本GPの週末、アルファタウリは、2024年にリカルドがレースドライバーとして残留し、引き続き角田裕毅とペアを組むことを発表した。

2023年F1第12戦ハンガリーGP ダニエル・リカルド(アルファタウリ)

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