「レッドブルはマックスを勝たせる努力をしなかった」ヨス・フェルスタッペンがチームの戦略に強い不満を示す
マックス・フェルスタッペンの父ヨスは、F1モナコGP決勝でのレッドブルの戦略に不満を抱いている。ヨスは、レッドブルは完全にセルジオ・ペレスに有利な戦略を取り、息子を勝たせるための努力をしなかったと述べている。
モナコGPのグリッドは、フロントロウにはシャルル・ルクレールとカルロス・サインツのフェラーリ勢が並び、2列目にペレスとフェルスタッペンが続いた。ウエットコンディションでスタートした決勝の序盤は、この4台はグリッドと同じ順位で周回していた。
しかし路面コンディションの変化に伴いタイヤ交換が必要となり、順位に変動が起きた。トップ4のなかでは3番手を走行していたペレスが最も早く16周目にピットインし、ウエットタイヤからインターミディエイトに交換した。3番手に繰り上がったフェルスタッペンは、レースをリードしていたルクレールと同じ18周目にタイヤ交換を行った。ルクレールとフェルスタッペンは、先にピットインしたペレスの後ろに落ち、その数周後のドライタイヤへの交換を経て、ペレスがトップに立ち、サインツ、フェルスタッペン、ルクレールという順序に変わり、そのポジションのままレースをフィニッシュした。
フェルスタッペンSr.は、レッドブルは、選手権リーダーであるマックスを前に出すことを考えてピットストップ戦略を立てるべきだったと主張した。
「父親として、このレースには失望した」とフェルスタッペンSr.は、マックスの公式サイトに掲載したコラムのなかで記した。
「マックスが3番手という結果は非常に残念だった」
「この週末、彼が苦労していたことは誰もが知っている。まずマシンの特性がまだ彼のドライビングスタイルに合っていない」
「マックスにとってフロントエンドのグリップが少なすぎる。特に、タイトなコーナーが連続するモナコでは、素早く曲がれるマシンが必要なのだ。あれでは厳しかった」
「レッドブルは良い結果を出した。だが、マックスをトップに立たせるための影響力をほとんど行使しなかった。彼が3位でフィニッシュしたのは、フェラーリがシャルルの2回目のピットストップでミスをしたおかげだ」
「その意味で、チャンピオンシップリーダーのマックスは、選ばれた戦略によって助けられることがなかった。完全にチェコに有利になったのだ」
「私にとっては残念なことだった。私としては、チャンピオンシップリーダーのために違うことが行われることを望んでいた」
レッドブルは、2周目にインターミディエイトに交換したピエール・ガスリー(アルファタウリ)を見て、早い段階でインターミディエイトに交換することがアドバンテージになると知っていたはずだと、フェルスタッペンSr.は言う。
「ペレスは、ピットストップが早かったことで優勝したのだ。チームはあれをギャンブルだったと説明することもできる。だがガスリーを見て、あの時、インターミディエイトがベストな選択肢だったことを、チームはすでに知っていた」
「私としては、彼らにはその戦略をマックスに取らせてもらいたかった。もちろん私は完全に客観的に考えているわけではないが」
「だが、マックスにとっては10ポイントを投げ捨てたことになった。(バーレーンとメルボルンで、トラブルのために)2回リタイアしているだけに、1ポイントでも多く獲る必要がある」
「今はフェラーリのマシンの方が優れているのだということを忘れてはならない。特に予選では彼らの方が強い」
フェルスタッペンSr.は、コラムの最後で、「とはいえ、チェコにはおめでとうと言いたい。モナコでの勝利は特別なものなので、それを楽しんでもらいたい」とも記している。
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