移動のコストと負担を削減するため……来季のF1スケジュールは地理的な問題を”もっと”考慮?

 

 F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、チームに対して2023年の開催カレンダーについての計画を発表。スケジュールを合理化することで、輸送や移動の負荷を減らすことを目指すとした。
 様々な要因が重なったこともあり、現在は輸送にかかるコストが高騰している。これはF1はもちろん、各チームのコストにも大きな打撃を与えている。
 そんな中でも2021年の開催カレンダーには、合理的ではない部分も多い。例えばマイアミGPを開催するためにF1サーカスは一旦渡米し、その後欧州に戻ってきた。この後カナダGPのために再び北米大陸に戻るが、これはアゼルバイジャンGPとの2週連続開催となっている。もしマイアミからカナダに飛び、その後欧州内を転戦することとなれば、移動の負荷やコストは大幅に削減されるはずだ。
 しかしこれを実現するためには、多くのグランプリで開催日程を調整する必要が生じてくる。例えばモナコGPのようなお馴染みのイベントでも、恒例の日程から移動することを余儀なくされる可能性がある。
 F1開催カレンダーについて尋ねられたレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、次のように語った。
「カレンダーを見ると、いくつかのレースをグループ化するのが理に適っていると思う」
 そうホーナー代表は語った。
「それはアメリカのレースであっても、アジアのレースであっても、ヨーロッパのレースであってもだ。今年のカレンダーを地理的に見ると、アゼルバイジャンとモントリオールが連戦だったり、オーストラリアに行くだけだったりと、非常に高価なコストがかかっている」
「ステファノはそれに同情していると思う。彼はみんなが望むようなカレンダーを実現するために、多くのプロモーターと調整を行なっている」
 ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、開催カレンダーを整理することはできれば、いい考えだろうと語った。
「いつもそうだが、多くの人が関わっているため、みんなを満足させるためにはやらなければならないことがたくさんある」
 F1カレンダーを整理することについて、シュタイナー代表はmotorsport.comにそう語った。
「しかし結局のところ、持続可能性という面で言えば、それは素晴らしいことだと思う。それを達成すれば、多くのことが伴うことになる。それはポジティブなモノだ。マイナスなことはない。でも、成し遂げるのは難しいことだとう」
「しかしどれだけの時間があるのだろうか。現時点では、暑すぎるコンディションでレースをしないようにしている。そしてこういうことも考えてみてほしい。カナダは寒さについても心配しなければならないから、早すぎる時期に開催するわけにもいかない。しかし、このことについて取り組んでいるのはいいことだ。将来的には、少なくともいくつかのステップを踏み出すことができればいいと思う」
 モナコGPの日程を5月下旬から移動させることについては、シュタイナー代表は次のように語る。
「我々は時間と共に前に進んでいく必要があると思う。永遠にどこかに留まるべきことはない。我々は、常に最新の状態を保つように努める必要があるんだ。過去20年で、世界は大きく変化したんだ」
「モナコは金曜日の走行はなく、つねに木曜日から走行が始まっていたんだ。金曜日にセッションを行なうのは、今年が最初。でも何も変わらない。これまでだってずっとそうしてきたような感じだ。それは悪いことじゃなかったけど、単なる伝統だっただけだ。伝統があるのは良いことだと思うけど、時代と共に変化する必要はある」
 アルピーヌのチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、唯一の懸念は地理的に近いグランプリを連続して行なうことで、観客を奪い合うことにならないかということだと語った。
「地域ごとに開催するというのは、観戦客を取り合うようなことにならない限り、良い動きだと思う」
「マイアミとモントリオールは、連続で開催したとしても地理的には十分に離れているし、国も異なる。だから理に適っていると思う」
 
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