ピレリ 2022年F1第11戦オーストリアGP レースレポート
プレスリリース
2022 AUSTRIAN GP SUNDAY
ルクレール、フェルスタッペンを抑え、表彰台のトップへ復活
THE RACE TYRE STORY
・シャルル・ルクレールがオーストリアグランプリを制し、先週のシルバーストンでのチームメイトの勝利に続き、フェラーリを表彰台の頂点に導きました。シルバーストン同様、アクション満載のスリリングなレースとなりました。金曜日にポールポジションを獲得し、土曜日のスプリントを制したレッドブルのマックス・フェルスタッペンを、ルクレールがくい止めました。
・ルクレールとフェルスタッペンは同じ戦略を採りました。P Zeroイエロー・ミディアムでスタートした両ドライバーは、後続の2スティントをP Zeroホワイト・ハードで走行し、バーチャルセーフティカー導入周回の機会を活用して、ファイナルスティントをミディアムタイヤで走行しました。
・多様な戦略が、シュピールベルクに持ち込まれたタイヤの性能を際立たせました。3位と4位を獲得したメルセデスは、チーム内で戦略を分けました。ミディアム~ハード~ミディアムと繋いだルイス・ハミルトンに対して、ジョージ・ラッセルは、ミディアム~ハード~ハードと繋ぐ戦略を採りました。トップ4で異なる3種類の戦略が見られました。
・2ストップが主流となったレースで、上位から下位に至るまで、印象に残る闘いが展開されました。なかでも、ハースのミック・シューマッハ、アルピーヌのフェルナンド・アロンソ、アルファロメオの周冠宇、ハースのケビン・マグヌッセン、マクラーレンのランド・ノリスによる5台が絡む闘いが注目されました。ほぼ1周に渡るクリーンな闘いのなかで、順位が目まぐるしく入れ替わりました。
・先週のレースでキャリアベストの8位を獲得したシューマッハは、ミディアム~ハード~ハードと繋ぐ戦略を使用して6位でフィニッシュしました。
HOW THE COMPOUNDS MADE THE DIFFERENCE
・ハードC3:フリー走行で使用機会が少なかったこともあり、予想よりも高いデグラデーションが見られました。4名のドライバーがハードでスタートしました。そのなかのひとりであるアロンソは、ハードによる長いオープニングスティントが功を奏し、後方からのスタートからポイント圏内でフィニッシュしました。
・ミディアムC4:大半のドライバーがミディアムでスタートしました。フェラーリの両ドライバーは、長いオープニングスティントを走行し、序盤のポジションアドバンテージを確立しました。終盤、フェルスタッペンがミディアムでファステストラップを記録しました。
・ソフトC5:昨日までは主要な役割を演じたソフトですが、デグラデーションが高くトラクションが重要であるシュピールベルクには、ソフトによる長いスティントは適しませんでした。
ピレリモータースポーツディレクター マリオ・イゾラのコメント
「今日のレース結果に満足しています。ここシュピールベルクのようなユニークなサーキットにおいて、スプリントフォーマットで行われたレース週末を通じて、全3種類のコンパウンドは、セットアップが異なる各チームのマシンとともに汎用性と性能を発揮してくれました。先週のシルバーストンに続き、マシンとタイヤの組み合わせが素晴らしいレースを演出しました。ミディアムが卓越した性能を発揮した一方、ハードには予想よりも高いデグラデーションが見られました。おそらく、スプリントフォーマットのレース週末ということもあり、各チームがフリー走行においてレースを想定した走行を十分に行えなかったことにも起因していると思います」
「また、短いラップのなかでタイヤに負荷がかかる激しい闘いが繰り広げられたこともデグラデーションの高さに影響しています。この現場や我々の拠点であるミラノでの作業に対する関係者からのポジティブなコメントを嬉しく思います。しかし、休む余裕は無く、我々はレッドブル・リンクに留まり、火曜日と水曜日にかけて、2023年型タイヤの開発テストに4つのチームとともに臨みます」
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