【あなたは何しに?】フィンランドからはるばるやってきたマスコットキャラクター。同郷のボッタスをお祝い
第14戦ベルギーGPの決勝レース当日。アルファロメオのモーターホームの前にペリカンの着ぐるみが立っていた。右手には小さな箱を持ち、左手には手提げ袋。その近くにフィンランドのテレビ局でF1中継の解説を務めているオッシ・オイカリネンがいたので、何をしているのか尋ねてみた。オイカリネンはトヨタがF1に参戦していたころ、クリスチアーノ・ダ・マッタなどのレースエンジニアを務めていた人物で、いまでもパドックで「コンニチハ」と挨拶してくれる。
「彼は『PEKKO(ペッコ)』と言って、フィンランドのアイスホッケーチーム『ラフティ・ペリカンズ』のマスコットキャラクターなんだ。ラフティはバルテリ(・ボッタス)の生まれ故郷ナストラがある市で、バルテリの誕生日のお祝いに駆けつけたというわけさ」(オイカリネン)
そう、ベルギーGPの決勝レース当日の8月28日はボッタスの33回目の誕生日だった。右手の箱は誕生日ケーキで左手の手提げ袋にはプレゼントが入っていた。関係者から外でペッコが待っていることを聞いたボッタスは、レース前の忙しいタイミングにも関わらず、モーターホームから出てきて、ペッコからプレゼントを受け取った。
ちなみにラフティ市は、2021年に『欧州グリーン首都賞』を受賞した環境にやさしい街として知られ、ボッタスはグリーン首都のアンバサダーを務めている。ラハティ・ペリカンズも世界で初めてカーボンニュートラルなプロチームになるという目標を宣言したアイスホッケーチームで、2025年までにカーボンニュートラルを目指し、アリーナ内のレストランでは地元産の素材を使った食事を、プラスチックフリーの容器に入れて観客に提供しているという。
残念ながら、ボッタスはレース開始早々にリタイアに終わったが、カーボンニュートラルを目指した戦いは始まったばかりだ。
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