初の母国GPを終えた角田裕毅、貴重な体験に感謝「あんなに歓声を浴びることは人生で1回もなかった」|F1日本GP
3日間で延べ20万人が来場するなど、近年にない盛り上がりを見せた2022年のF1日本GP。その盛り上がりに大きく貢献したと言えるのが、今回初めての母国レースとなった角田裕毅(アルファタウリ)だ。彼はレース後に日本国内のメディアの取材に応え、詰めかけたファンへの感謝を口にした。
今回の日本GPは雨が降る中でスタートし、直後に事故が発生したことでセーフティカーが出動。その後雨脚が強まり、赤旗中断になる波乱の幕開けとなった。
「スタートの蹴り出しが良かったので、ポジションを上げることができました。でも本当に前が見えなかったです」
「正直、曲がる時は勘で走っていました。前のクルマがどのくらい前方にいるかも勘でした。あれは走れる状態ではありませんでしたね」
そう振り返る角田。ただ中断になってからはずっと「1秒でも早く走りたい」「早く始まらないかな」という心境だったと言い、雨の中再開を待ちわびるグランドスタンドのファンに手を振るなど、気遣いも欠かさなかった。「皆さんに楽しんでいただけるために、僕ができる限りのことはしようと思いました。最小限のことですけど」と彼は言う。
結果的にはレース展開も噛み合わず、ポイント圏外の13位でのフィニッシュに終わった角田。彼は日本のファンの前でポイントを獲得できなかった悔しさを隠そうとはしなかった。しかし、レース前には岸田文雄首相と対面して自身のレーシングスーツをプレゼントしたり、水樹奈々の独唱による君が代をグリッド上で聴いたりと、貴重な体験ができたことを嬉しく思っているようだ。
「目の前で国歌が流れたり、岸田首相にお会いできたり、日本人として光栄なことを体験できたので、力強い気持ちでレースに臨めました」
「あんなに歓声の上がる体験は人生で1回もないので、皆さんのおかげで楽しむことができました」
そして角田は最後に、日本のファンに向けて次のようにメッセージを送って締め括った。
「僕にとって初めての日本GPを盛り上げていただきありがとうございました。この3日間、忘れられない体験になりました。今後も皆さんに少しでも楽しんでもらえるように、アグレッシブな走りと攻める走りを貫き通します。来年さらに強くなって戻ってきますので、次戦からもまた緒を締めて頑張ります」
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